2013年2月28日木曜日

スーパートスカーナ~イタリアワイン・パーティ④

イタリアワイン・テイスティングのリポートも最後。前回の赤ワイン編に続き、スーパートスカーナ試飲リポートです。

スーパートスカーナとは??ざっくりいえば「ワイン法の規定や伝統に縛られずに造られた、高品質のトスカーナ産ワイン」です。
イタリアにはワインに関する法律があり、結構厳しく、また細かに生産地域・使用可能なブドウ品種・栽培方法・醸造方法・熟成期間等を規定しています。この規定に則り、以下の4カテゴリーに分類されます。

「DOCG=統制保障原産地呼称」→一番規定が厳しい
「DOC=統制原産地呼称」→DOCGより規定が緩い
「IGT=地酒」→DOCより規定が緩い
「VDT=テーブルワイン」→一番規定が緩い

前回ご紹介した「キャンティ・クラシコ」「ブルネロ・ディ・モンタルチーノ」「バローロ」「バルバレスコ」は、全てDOCGに分類されており、格付けは一番高いとされています。

しかし、トスカーナ地方の土壌・気候的に、規定されたブドウ品種だけではなく、カベルネ・ソーヴィニヨン種などのボルドー品種で素晴らしいワインが造れると確信した造り手が現れました。そして、DOCGという格付け・保障を捨て、VDTやIGTという分類でワインをリリース。これが海外のワイン雑誌や評論家の間で評判となり、イタリアワインの評価が一気に高まります。このような素晴らしいワインは、他のVDTやIGTワインと区別するために、「スーパートスカーナ」と呼ばれるようになりました。言わば「格付け外の高級ワイン」。またまた期待が高まります♪

まずはスーパートスカーナの元祖!サッシカイアです♪
⑨SASSICAIA '09/SASSICAIA (写真左)

濃厚!色も濃いルビー色。凝縮したカシス・ブラックベリーなどの黒系果実や、レーズンのようなアロマ。新樽熟成らしいバニラ香。甘草・クローヴなどのスパイス香。スムースでシルキーな飲み口と共に、凝縮した果実の香りが口いっぱいに広がる。でも酸味もしっかりあるから、ワイン全体がぼやけず引き締まってる。
ボルドー1級の偉大なワインより近づきやすく、オーパスワンより荘厳。美味しいなぁ❤
2009年ヴィンテージのセパージュはカベルネ・ソーヴィニヨン85%、カベルネ・フラン15%。パーカーポイントは94点。イタリアの有名ワイン雑誌で、イタリア最優秀赤ワインに輝いたそう。

サッシカイアのカベルネ・ソーヴィニヨンの木は、あのラフィットから持ち込まれたもの。VDTとしてリリース、爆発的な人気を得ました。その後、名声に法律が後追いする形で「DOCボルゲリ・サッシカイア」を単独で取得。法律さえ変えてしまう品質。素晴らしいですね。。

続いて、サッシカイアのセカンド。
⑩GUIDALBERTO '10/SASSICAIA(写真左から2番目)
ヴィンテージが違うので何とも言えませんが、サッシカイアより濃厚さは控えめ。赤系果実味の凝縮感はある。でも、酸が強すぎてバランスを崩している感じがした。ちょっと勿体無いなぁ。前に2009年ヴィンテージを飲んだ時は、もっとバランスが良かった気がします。ヴィンテージの差ですかね。セパージュはカベルネ・ソーヴィニヨン60%、メルロ40%。

上の写真でグイダルベルトの右隣にあるのが、サッシカイアがサルディーニャ島で造る「バッルーア」と「モンテッス」。南仏でカリニャンと呼ばれる品種「カリニャーノ」主体。フレッシュな果実味たっぷりで、元々大好きなワインなんです♪これらは後日改めて、ブログにアップします☆ので、今回は割愛・・・

続いて、アンティノリが造るスーパートスカーナ。
㉗TIGNANELLO '09/ANTINORI (写真中央)
セパージュはサンジョヴェーゼ80%、カベルネ・ソーヴィニヨン15%、カベルネ・フラン5%と、サンジョヴェーゼ主体。
サッシカイアとは異なり、サンジョベーゼらしいチェリー・スミレ・バラ・甘草などの香りに、タバコやダージリンのような香りが加わる。口に含むと、凝縮した果実味と滑らかだけど豊かなタンニン。最後に酸味が全体を引き締める。サッシカイアより、もう少し果実の旨味感を前面に感じる。

トスカーナの地で、ボルドー品種のみでワインを作り上げたサッシカイア。それに反して、トスカーナの品種「サンジョヴェーゼ」の良さを最大限に生かしたアンティノリ。方向性は異なるものの、どちらもスーパートスカーナという名声を得るほど高い品質のワインとなる。それだけトスカーナという土地のポテンシャルが高いということでしょうか。

今回のイタリアワイン・パーティ。色々な比較が出来て勉強になったし、何よりとても楽しかったです♪いやー、イタリアワインって奥が深い・・・


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2013年2月26日火曜日

イタリアの伝統!~イタリアワイン・パーティ③

前回の白ワイン編に続き、今回はイタリア伝統品種の赤ワイン編♪

イタリアの赤ワインで有名・代表品種と言えば??
一つ目は、キャンティの主要品種サンジョヴェーゼ種。産地や造り手にもよりますが、ベリーなどの赤系果実のアロマとハーブやスパイス香、しっかりした酸味が特徴。イタリア以外の国での成功例があまりない、イタリアの気候と土地に根付いた品種と言えますね。
二つ目は、バローロ/バルバレスコの主要品種ネッビオーロ種。地域によって「スパンナ」「キアヴェンナスカ」とも呼ばれています。渋み・酸味が強くしっかりとした味わいで、晩熟型品種と言われており、通常長期間の樽熟成を経て出荷されます。バラ・スミレなどの花の香りと、タバコ・葉巻やカカオ(ビターチョコ)の香りが特徴。ピノ・ノワールと似た香りがしますが、より豊かなタンニン(渋み)でその違いが分かります。この品種もイタリア以外、いやイタリア北部以外での成功例はあまりありません。

前置きが長くなりましたが、テイスティングしたワインのリポートです♪

(左から)
⑬CHIANTI CLASSICO RISERVA '08/CASTELLO DI AMA
前に2007年ヴィンテージを飲んだ時、その美味しさに感動☆思い出しつつ飲んでみました。
やはり香りが濃厚!だけど、2007年より果実の成熟度が低い印象。ややフレッシュ感を残したブラックベリー香。ライオネスコーヒーキャンディーのような香り。火を入れたトマトソースに合いそう。セパージュはサンジョヴェーゼ80%、マルヴァジア・ネーラ/メルロ/カベルネ・フラン20%。

⑭IL CHIUSO '09/CASTELLO DI AMA
2009年が初ヴィンテージだそうです。サンジョヴェーゼにピノ・ネロ(ピノ・ノワール)をブレンド。
⑬のキャンティ・クラシコと比べて、フレッシュな味わい。イチゴやチェリーのアロマ。スミレの花。でも、余韻の長さや味わい深さは、キャンティ・クラシコのほうが上。フレッシュトマトのパスタやピザに合いそう。

カステッロ・ディ・アマについては、2007年ヴィンテージのリポートをご参照ください♪

続いて、同じトスカーナ地方で、サンジョヴェーゼの亜種「サンジョヴェーゼ・グロッソ」100%で造られるブルネロ!

㉘BRUNELLO DI MONTALCINO '07/PIAN DELLE VIGNE(写真右)
DOCGブルネッロ・ディ・モンタルチーノにある、アンティノリ系のワイナリー。畑は日当たりの良く、ミネラルを多く含む土壌だそう。
濃い色合い。熟したベリー系のアロマが豊か。少しジャムっぽい凝縮感、濃厚さ。葉巻やカカオの香り。口当たりがスムースでシルキー。豊かなタンニンもまろやかで、渋い感がない。余韻も長い。
パーカーポイントは91点と高得点。確かに美味しい♪

カステッロ・ディ・アマのキャンティ・クラシコより、もう少し高級感がある味わいでした。

続いて、ネッビオーロ種比較。まずはアンティノリが手掛けるバルバレスコです。

㉕BARBARESCO '09/PRUNOTTO (2枚目の写真左)
イタリア・ピエモンテにあるプルノットは、アンティノリ系のワイナリー。以前、プルノットのドルチェット・ダルバを飲んで、その瑞々しい味わいを楽しんだことを思い出します。(ワイナリーの詳細は、以前のリポートをご参照ください♪)
ドライイチジクのようなアロマ。バラやスミレのようなフローラルな香り。甘草のようなスパイス香。樽香より果実由来の香りのほうが際立っている。豊かな果実味と酸味。まだ少しタンニンが強い。ブルゴーニュのジュヴレ・シャンベルタンっぽい。パーカーポイントは92点。生ハムと相性がとても良かった♪

さぁ、真打登場!イタリアワインの帝王、GAJAをテイスティング!

㉑BARBARESCO '09/GAJA (写真左)
ガヤと言えばバルバレスコ!バルバレスコと言えばガヤ!これが飲めるなんて・・・幸せ☆

プルノットのバルバレスコより凝縮した果実味。カシスやブラックチェリーのアロマ、ドライフルーツのアロマも感じる。バラの花束のようなフローラルな香りに、バニラやコーヒーのような香りと甘草の香りが加わる。滑らかな口当たり。口中に広がる果実の旨味。余韻がめちゃくちゃ長い。果実味・酸味・渋みのバランスが非常によく、隙のない美味しさ。パーカーポイントは93+点。10年・20年後にもう一度飲みたい。

そんな素晴らしいバルバレスコを造るガヤが、同じくピエモンテで双璧をなすバローロを造るとどうなるのか。そんな比較も出来ちゃいました♪(どちらも同じ、ネッビオーロ種100%です)

エレガントなバルバレスコと比べると、より力強い香り。凝縮した黒系果実のアロマ、フローラルな香りも。バニラやコーヒー、チョコレートのような香り。バルバレスコには感じなかった、クローヴのようなスパイス香も豊か。柔らかな口当たりだけど、タンニンは豊かで、骨格がしっかりとしている。

バルバレスコは女王、バローロは王と比喩されることがありますが、まさにそんな感じ。

さすがガヤ。ネッビオーロ対決はガヤの圧勝でした☆


次回はイタリアワイン・パーティの最終リポート「スーパートスカーナ編」です♪

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イタリア白ワイン~イタリアワイン・パーティー②

先日参加した、二子玉川エノテカのイタリアワイン・パーティ。前回のスプマンテ編に続き、今回はイエルマンの白ワイン編です。

(左から)
⑰DREAMS '10/JERMANN

成熟した洋ナシ・白桃のような果実のアロマ。程よく樽熟成に由来するバニラ香。少しバナナのような香りも。酸っぱさもそれ程感じず、まろやかで芳醇な味わい。セパージュはシャルドネ95%/他。他がなんなのかが気になるところです・・・

⑱VINNAE '11/JERMANN

⑰のドリームスとは異なる味わい。色合いも黄色味がやや強い。リンゴのアロマ。なんとなく金木犀的な、黄色い花の香り。酸味もしっかり感じられる。あと、飲んだ後に、少しだけ下に苦味を感じた。セパージュはフリウラーノ/リースリング/リボッラ・ジャッラ。

⑲AFIX RIESLING '10/JERMANN

リースリングらしい、ライチのような果実のアロマ。酸味もフレッシュ。新鮮な果実を飲んでいる感じ。

イエルマンは、イタリアで白ワインの銘醸地として知られている、フリウリ・ベネツィア・ジュリア州にあるワイナリー。モダンで洗練されたワインを造り出しています、との説明。イエルマンのフラッグシップ的なワインはドリームス。ムルソー系の芳醇白ワインが好きな人にオススメかも。ちなみに、フリウリのDOCGはラマンドロとピコリット。そこに新しくロサッツォが加わったそうです。


続いて、その他造り手によるシャルドネ主体白ワインと、⑰ドリームスを比較してみました。

 ⑮AL POGGIO '10/CASTELLO DI AMA
キャンティ・クラシコで有名なカステッロ・ディ・アマによる、トスカーナ産の白ワイン。セパージュはシャルドネとピノ・グリージョ。
果実のアロマより、まずバニラやバター、ナッツのような香りが豊か。あまり冷やし過ぎず、大き目のグラスでゆっくり飲むと良さそう。生ハムとの相性◎でした♪
ただ、ドリームスのほうが果実のアロマも豊かで、バランスがいいなと感じました。


㉖BRAMITO DEL CERVO '11/ANTINORI
「ウンブリア州にある、アンティノリ系のワイナリー「カステッロ・デラ・サラ」が造る、シャルドネ100%の白ワインです。」との説明。
やはりこれもバニラ・バター・ナッツの香り。でもアル・ポッジョ程ではない。グレープフルーツや洋梨のような果実香も。酸味のバランスもいい。
ドリームスのほうが香りが豊かで余韻が長い、といった印象ですが、半額以下(2千円台)なので、コスパは高い。

㉓ROSSJ-BASS '10/GAJA
ガヤのロッシィ・バス!!これが飲めるなんて・・・❤ピエモンテ州のDOCランゲ。ロッシィ畑とバス畑で育ったシャルドネをブレンドして造られる、シャルドネ100%の白。真打登場って気分。
飲んでみると、やっぱりバランスが良くてエレガント。おいしいねぇ、と素直に思う。ブルゴーニュのグラン・クリュに引けを取らない。グレープフルーツのような柑橘系のアロマ、フローラル、火打石のようなミネラル香、上品な樽香。少し蜂蜜のような香りも。酸味も豊かで上品。余韻も長い。長期熟成のポテンシャル高い。5年・10年と熟成させた後に飲みたい。

ドリームスのほうが、果実味をたっぷり酸も穏やか。ロッシィ・バスのほうがエレガントでブルゴーニュ系。この二本は人によって好みが分かれそう。私はロッシィ・バスのほうが好き♪

同じ品種・生産国でも、州や造り手でまったく個性が違う。テイスティングイベントは、こういう比較が出来るので楽しいです♪

次回は赤ワイン編①「イタリア伝統の赤」です(^-^)/


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2013年2月24日日曜日

スプマンテ~イタリアワイン・パーティー

二子玉川東急にあるエノテカの「イタリアワイン・パーティ」に行ってきました☆
24種類のワインと4種類のビールを、リーデルグラスでテイスティング。しかも使ったグラスは持って帰ってOK♪(この前グラスを2脚割ってしまったので、非常に助かります...)

とりあえずビールを・・・という気持ちを抑え、スプマンテから。


(左から)
⑤Franciacorta Cuvee Brut NV/Bellavista
フランチャコルタとは、ロンバルディア州フランチャコルタにて、シャンパーニュ方式(瓶内二次醗酵、メトード・クラシコ)で造られるスパークリングワインの総称。フランスで言うところの「シャンパーニュ」。造り手は「ベラヴィスタ」、ミラノ・スカラ座の公式サプライヤーだそうです。
リンゴの蜜のようなアロマに、ナッツのような香りが加わる。酸味は柔らかで、ふくよかな甘みが、キメ細かい泡と共に口に広がる。シャルドネ%、ピノ・ビアンコ/ピノ・ネロ%。

⑥Relio '10/Bisol
ヴェネト州、シャンパーニュ方式で造られるプロセッコ。何故か布カバーで覆われています。このリレオをを生み出したアウレリオ氏が、ぶどう畑でいつも来ていたセーターをイメージしているそう。
プロセッコ=グレーラ。グレーラ種100%のスプマンテ。プロセッコは、品種の香りを生かしてシャルマ方式(ステンレス二次発酵)のイメージですが、これは瓶内二次醗酵とシャンパーニュ方式。気になります。

印象的なのは、泡のきめ細やかさ。すごく泡が強く、持続する感じ。リンゴのようなアロマ。でも、ベラヴィスタのほうが香りは芳醇。想像より香りも控えめ・・・これでベラヴィスタより高いって・・・うーーん。

⑦Epsilon Black Extra Dry
⑧Epsilon White Dry

この二つは・・・7はすっきり、8は7より甘め。すみません、それ位しか感想がありません・・・まぁ、夏場に喉が渇いている時にグビっといってもいいかなぁという味わい。
この2本、⑥と同じグレーラ100%(プロセッコ)。

という訳で、私の好み的に、イタリア泡対決はベラヴィスタの勝利でした♪

次回はイタリア白ワイン編です☆



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2013年2月21日木曜日

ブルゴーニュワイン大全

ずっと気になっていた本。偶然立ち寄った紀伊国屋で出会ってしまいました・・・

←ブルゴーニュワイン大全/ジャスパー・モリス

Inside Burgundyの和訳版。実際にブルゴーニュを訪れ、その記録をまとめた一冊。ブルゴーニュには様々なブドウ畑がありますが、それぞれの個性や特徴がまとめられているそう。また、「人手が刻まれることさえもテロワールの一部」という考えから、生産者についても記録されています。

このwebサイトで一部閲覧可能です↓
http://www.bbr.co.jp/shopping/books.html

このサイト、ヴィンテージチャートもあるので便利ですよ♪

この本をやっと読めるなんて・・・幸せです☆

こちらで購入できます♪送料も無料だそう。

【送料無料】ブルゴーニュワイン大全 [ ジャスパー・モリス ]

私はこの分厚い本を持って帰りましたが・・・
送料無料ならネットで買えば良かった・・・

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2013年2月19日火曜日

赤ワインテイスティング

日曜日は、エノテカ六本木ヒルズのワインテイスティング♪
今回は重めのフランス赤4種類でした。

(右から)
・Ch. la Fleur Petrus '09/Pomerol
・Ch. d'Armaihac '09/Pauillac
・Chateauneuf du Papes Clos des Papes Rouge '09/Paul Avril
・Marius '09/VdP des Cotes Catalanes

2009年、水平テイスティング!しかも偉大な生産者の手掛けるワイン達・・・♪飲むにはまだ若いけど、土曜日から空いているそうで、全体的に香りが開いていました。

①シャトー・ラ・フルール・ペトリュス
フランス・ボルドー右岸、ポムロールで造られるワイン。この地区で有名なシャトーの一つ、ペトリュスのオーナーが手掛ける。しかも畑はペトリュスの隣。さらに、同じくポムロールで評価の高いフルールの隣でもあるという、素晴らしいテロワール。必然的に期待が高まります♪

濃いガーネット色。すごく豊かで華やかな香りに、まず驚く。熟したブラックチェリーやプラム、カシスなどの果実のアロマ、コーヒーや葉巻、腐葉土や森の下草の香りに、甘草などの甘やかなスパイス香が加わる。口に含むと、とにかくシルキーで滑らか・ふくよかな味わいに驚く。渋さもほとんど感じず、何とも言えない豊かな香りが、飲んだ後も永遠に続くんじゃないかっていう位に続き、その余韻の長さに感銘を受けた。

2009年ヴィンテージのブドウ品種割合は、メルロ90%/カベルネ・フラン10%。パーカーポイントは97点。同じく2009年ペトリュスは100点・・・97点のラ・フルール・ペトリュスでこの味わい・この感動。いつかペトリュスを飲んでみたいです(高すぎて手が出ないけど・・・)。

②シャトー・ダルマイヤック
先日2001年ヴィンテージを頂いたばかりのダルマイヤック。シャトーに関する情報は、ぜひこちらを♪

ラ・フルール・ペトリュスと同じく濃い色合い。だが、果実香は「熟した」というより「フレッシュ」なブラックベリーやカシスのようなアロマ。ミネラル感のある香りと、タバコやロースト香、杉。味わいは、ラ・フルール・ペトリュスには負けるものの、果実味も豊か。タンニンも豊か。ポイヤックらしく骨格がしっかりしてる。

2009年ヴィンテージのブドウ品種割合は、カベルネ・ソーヴィニヨン約60%/メルロ25%/他、カベルネ・フラン/プティ・ヴェルド。パーカーポイントは92点。長期熟成後にもう一度味わいたい♪

③シャトーヌフ・デュ・パプ クロ・デ・パプ・ルージュ
南フランスの南ローヌ地方。この地方で断トツ有名なのが「シャトーヌフ・デュ・パプ」。訳すと「教皇の新しい城」なのですが、これは世界史で出てきた「アヴィニョン捕囚」と関係しています。ローマからアヴィニョンに教皇庁をが移った後、アヴィニョン郊外に離宮を建てブドウ畑を開拓。この地区で造られるワインは、その当時から評価が高く、その名声は現在でも続いています。

そんな「AOC シャトーヌフ・デュ・パプ」の中でも、最高の畑が「教皇の畑」と呼ばれている「クロ・デ・パプ」。この畑のブドウからワイン造りを手掛けるのが、フランスの偉大なる造り手10人に選ばれたポール・アヴリル。ロバート・パーカーも大絶賛で、多くのヴィンテージが90点以上を獲得しているというクオリティー。これまた期待がグングン高まります♪

熟したベリー系のアロマ。チェリー・リキュールやベリー系のジャム位の成熟度。黒胡椒やクローヴのスパイス香。カカオっぽい香りも。味わってみると、豊かな果実味で濃い味わい。そこに豊かなタンニンが合わさって、骨格のしっかりしたワインに仕上げている。今飲んでも楽しめるけど、やっぱり長期熟成させてから楽しみたいなぁ。

2009年ヴィンテージのブドウ品種割合は、グルナッシュ65%/ムールヴェードル20%/シラー10%/他(ヴァカレス、コルネーゼ、ミュスカルダン)5%。パーカーポイントは96点。エキスパート試験以来、久し振りにこの地区で許可されている13品種について思い出しました(笑)。

④マリウス
ボルドー・メドック格付け1級のシャトー・ラトゥールが南フランスで造る、カベルネ・ソーヴィニヨン100%の赤ワイン。しかもこのブドウの木は、ラトゥール用のブドウが植えられている「ランクロ」という畑の中で、特に樹齢が高い木から接ぎ木されたもの。ラトゥールのDNAが受け継がれているワイン♪またまた期待が・・・☆

かなり濃厚なガーネット色。かなり成熟度の高い、凝縮したカシス・ブラックチェリーのアロマ。ジャム位の凝縮感。杉、チョコレートやバニラ・カラメルのような香り。甘草・クローヴといったスパイス香。若干ユーカリのような香りも。舌触りは滑らかでシルキー、だけどタンニンは豊かで、しっかりとした骨格のあるワインに仕上がってる。とにかく口の中が果実味でいっぱいになり、幸せな気分に。

なんとなく、オーパスワンのような、カリフォルニア・ワインを思い出しました。


いやー、思いっきり楽しみました♪どれもこれも、あと10年後・20年後にもう一度味わってみたい、と思いました。素晴らしいポテンシャル。頑張ってお金貯めて買っちゃおうかなぁ・・・(ワイン貧乏まっしぐらです・・・涙)。


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2013年2月15日金曜日

IPA!

今日は渋谷でIPA三昧♪たまにはビールもイイですね( ´ ▽ ` )ノ

席に着くなり、バレンタインってことでチョコレートをもらう。あぁ、そういえば、今日はそんな日でしたねぇ。

ドラフトビール、なかなかの品ぞろえ。IPAビール。インディア・ペール・エールの略語だそうです。

ホップの香りが大好きなので、IPA大満足♪香りも苦味もしっかりしていて、大満足。

ビールもワインと同様、色々あるのだなぁと。チョコレート的な香りのする、しっかり目のビールとか、バナナ的な香りのする、爽やかなビールとか。ワインと同じ醸造系だし、ビールにもハマってしまいそうです。



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2013年2月11日月曜日

メドック格付けワイン制覇~Ch. Lynch Bages


先週行ったワイン会白ワイン編赤ワイン①編に続いて、今回は赤ワイン②!

なんとこのワイン会で、「メドック格付けワインを制覇」2シャトー制覇しちゃいました♪
(メドック格付け61シャトーはこちら

しかも、ダルマイヤックと同じ2001年。偶然にも、同ヴィンテージのポイヤック格付け5級シャトーを飲み比べることが出来ました。水平テイスティングってやつですね♪

←Ch. Lynch-Bages 2001/Pauillac (格付け5級)

ダルマイヤック同じく、熟成によりオレンジがかったガーネット。ただ、ランシュ・バージュのほうが色合いがやや濃い目。
香りも豊かで力強いが、熟成香豊かだったダルマイヤックに比べると、まだまだ若い印象。果実系の香りも、ブラックベリー・ブルーベリー・カシスを感じるが、ドライフルーツの香りは控えめ。ただ、なめし革やタバコ、腐葉土といった熟成香は感じられる。ナツメグやクローブといったスパイス香や、木樽熟成由来のコーヒーといった香りも華やか。
滑らかな口当たりだが、ダルマイヤックより果実味・タンニンともに豊かで厚みを感じる。熟成により、酸味はだいぶ柔らかくなったが、タンニンはまだ豊かで、余韻にやや収斂性がある。

ダルマイヤックは、今がまさに飲み頃(やや後半?)という印象なのに比べ、ランシュ・バージュは今まさに最初の飲み頃を迎えた感じ。さすが「スーパーセカンド」と呼ばれるだけあって、力強く長期熟成に向く、底深く層の厚いワインだなぁ、と。

「スーパーセカンド」って何??と思われた方。メドック格付けワインの中には、「スーパーセカンド」と呼ばれるシャトーがあります。これは、格付けの枠を超え、1級ワインに限りなく近い・ヴィンテージによっては1級を凌ぐ程だと評されているシャトーのこと。現在以下の6シャトーが、その評価を得ています。

・ Ch. Cos d'Estournel (Saint-Estephe) → 2級
・ Ch. Pichon-Longueville Comtesse de Lalande (Pauillac) → 2級
・ Ch. Ducru-Beacaillou (Saint-Julien) → 2級
・ Ch. Leoville-Las Cases (Saint-Julien) → 2級
・ Ch. Palmer (Cantenac (AOC Margaux)) → 3級
・ Ch. Lynch-Bages (Pauillac) → 5級

なぜ「スーパーセカンド」と評されるほどのランシュ・バージュが5級なのか?それは、1855年に行われた格付け当時のランシュ・バージュは、1824年に創業者のトーマス・ランシュが手放した後、シャトーのブドウ畑管理がいい加減だったため、その偉大なテロワールを生かし切れていなかったからだと言われています。1930年代にカーズ家が買い取ったのち品質が向上し、現在はジャン・ミシェル・カーズの元、ランシュ・バージュはその品質をさらに高め、格付け5級ながらも「スーパーセカンド」と評価されるに至りました。

2001年のランシュ・バージュは、カベルネ・ソーヴィニヨン 73%、メルロー 15%、カベルネ・フラン 10%、プティ・ヴェルド 2%。カベルネ・ソーヴィニヨンの比率がダルマイヤックより高くなってます。これも、ランシュ・バージュを飲んだ時に感じた力強さの所以でしょうか。

こんな豪華な水平テイスティングが出来るとは。幸せだなぁ。
本当にありがとうございました!



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2013年2月9日土曜日

メドック格付けワイン制覇~Ch.d'Armailhac

先週行ったワイン会前回の白ワイン編に続いて、今回は赤ワイン①!

心優しいお友達のお蔭で、「メドック格付けワインを制覇」に2歩近づきました♪
(メドック格付け61シャトーはこちら

←Ch. d'Armailhac 2001/Pauillac (格付け5級)

12年熟成を経て、色はオレンジがかったガーネットに。豊かで力強い香りは、熟成を経たことにより、複雑性を増している。ブラックベリー・ブルーベリー・カシスと共に、レーズンやプルーン、なめし革といった熟成香も感じられる。他にも、シダ・セージ・ナツメグ・クローブや、コーヒー・タバコ・上質な葉巻・トリュフ・腐葉土の香りも。この香りが、なめらかでスムースな飲み口と共に、口中に広がる。酸味・タンニンのバランスも良く、味わいに一体感がある。

やっぱり、ボルドーは熟成を経て初めて真価を発揮するって事ですかね。まさに今飲み頃を迎えたボルドーを飲むと、ワインの頂点であり続ける理由がわかる気がします。

ブドウを持った右手を挙げたバッカス(酒の神様)の絵が印象的なダルマイヤック。現在はメドック格付け1級「ムートン・ロスチャイルド」所有ですが、このシャトーは、所有者やシャトー名が何度も変わってきたことでも有名です。18世紀よりダルマイヤック家に所有されていたシャトーを、1933年にバロン・ド・ロスチャイルドが購入。その当時は「シャトー・ムートン・ダルマイヤック」と呼ばれていました。その後「シャトー・ムートン・バロン・フィリップ」、次いで「シャトー・ムートン・バロンヌ・フィリップ」と改名。1989年、やっぱりオリジナルがいいよってことで、現在の「シャトー・ダルマイヤック」に改名され、現在に至っています。

ブドウの作付比率は、カベルネ・ソーヴィニヨン 57%、メルロー 23%、カベルネ・フラン 18%、プティ・ヴェルド 2%。比較的メルローの比率も高いので、熟成が早く、飲み口が柔らかい、早くから楽しめるワイン。前に2009年ヴィンテージをテイスティングしましたが、凝縮した果実味と比較的柔らかな口当たりが美味しく、確かに早くから楽しめる格付けワインの一つだと感じました(熟成ワインのような複雑性は楽しめませんが)。

近年、品質の向上が評価されており、もしかしたら将来価格が高騰する可能性もあり。みなさま、ぜひコスパが高いうちに飲んでみて下さい♪美味しいですよー(^o^)b



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2013年2月8日金曜日

Chateau Montelena

前回のワイン会①に続き、今回は白ワイン編です。

みなさん、「Bottle Shock」という映画はご存知でしょうか?これは、1976年の「パリスの審判」を題材とした映画。フランスのワイン品評会、ブラインド・テイスティングにて、並み居る有名フランスワインを抑えて、赤白ワイン共にカリフォルニアワインが優勝し、世界のワイン界に衝撃を与えた出来事です。これをきっかけとして、カリフォルニアワインは、素晴らしいワイン生産国として確固たる地位を築く事となります。

この品評会で優勝した白ワインが「シャトー・モンテリーナ」。今回ご招待した友人が持って来てくれました(≧∇≦)

なんだか、少しにごり酒的なゴールド。桃、オレンジ的な香り。イースト香や、バター、ヨーグルトのようなMLF香も。セージのようなハーブ感。ちょっとナッツっぽい香り。バニラ的な樽香も。

いやー、美味しい!


さ、Bottle Shock観ようっと。







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2013年2月6日水曜日

Taittinger 2005

先日、友人を招いてワイン会を開催しました。
ワイン好きが集まると、つい色々と飲みたくなって、
かなり飲み過ぎてしまいます...(>_<)
主催者なのに、すっかり酔い潰れてしまいましたorz

←みんなで持ち寄ったワインの一部









今回はワイン会①、シャンパーニュ編です☆

←Taittinger 2005/ Champagne

テタンジェのミレジメ、初めて飲みました。NVより遥かに美味しい(≧∇≦)熟成により、色は濃いめの黄色。泡もきめ細かい。グラスに注いでいる傍から、とても華やかで豊かな香りが広がる。熟した洋ナシやリンゴ・柔らかなシトラスの香りや、ブリオッシュ・イースト・蜂蜜の香りが華やか。口に含むと、クリーミーな泡と共に、洋ナシのコンポートやパイナップルのような香りが広がる。なめらかでふくよかで華やか。ミネラル感もあり、かなり美味しい!


セパージュは、コート・デ・ブランのシャルドネ50%と、モンターニュ・ド・ランス/ヴァレ・ド・ラ・マルヌのピノ・ノワール50%。いずれもグラン・クリュ畑のブドウです。

テタンジェは、フランス大統領による公式レセプションでも振る舞われるほど品質が高く、シャンパーニュを代表する人気の高いメゾンの一つ。格付け畑のコート・デ・ブランのシャルドネを多く用いるため、エレガントなスタイルとなるのが特徴。

やっぱりテタンジェは美味しい!そして、ミレジメはさらに美味しい( ´ ▽ ` )ノ

飲んでみないなー、という方はこちらで↓
ブリュット・ミレジム[2005] テタンジェ
ブリュット・ミレジム[2005] テタンジェ
価格:5,565円(税込、送料別)

安い・・・。場所にもよりますが、ショップだと9千円台で売っている商品。さすがネット!


次回はシャトー・モンテリーナです♪



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2013年2月2日土曜日

Dolcetto d'Alba

訳あって4日間、飲酒を控えていました。
心なしか顔・体のむくみが取れているような・・・
休肝日、必要ですね(笑)

さて、休肝日明けということで、やや軽めのワインを開けました。

Dolcetto d'Alba 2011/Prunotto (イタリア・ピエモンテのDOC)

「新鮮な博多あまおう!!」
このワインを一言で表すなら、まさにこれ。
上質で、ちょうど食べ頃の、真っ赤なあまおうのような香りに、
リコリス・スミレ、甘草のようなスパイス香。
味わいも軽やかで、フレッシュな果実味と酸味のバランスが良い。

フレッシュトマトのパスタと相性抜群でした♪



購入したエノテカさんによると、プルノットというワイナリー、はイタリア・ピエモンテ州アルバにある老舗ワイナリーで、1989年からアンティノリというワインメーカーが運営しているそうです。

ドルチェット種はイタリア北部の土着品種。フルーティでリコリスやアーモンドの香りが特徴らしいです。同じイタリア北部の偉大な品種「ネッビオーロ」が長期熟成に向く品種であるのとは対照的に、ドルチェットは造られてから2~3年で消費すべき品種。

ドルチェット種のワイン。今回初めて飲みましたが、結構好きかも☆



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