2013年3月22日金曜日

塩トマトブーム

近所の酒屋さんでプラプラとワインを見ていたら、ドライベジタブル系おつまみの充実っぷりに目を奪われました♪

中でも「塩トマト甘納豆」「サクッと塩トマトスナック」なるモノに興味深々。迷ったあげく、両方買ってしまいました(。-_-。)

早速実食!


結果…美味しい(≧∇≦)

甘納豆かぁ…と半信半疑だったけと、人生初の「甘じょっぱ酸っぱ」という味わい。ドライフルーツとお菓子の中間のような美味しさ。
ドライフルーツは好きだけど、甘いものはあまり好きではない私でも、ついクセになって手が伸びてしまう味わい。

スナックも美味しいけど、甘納豆の衝撃に比べると、まぁ普通に美味しいベジスナックなかんじ。ただ、優しい酸味がクセになる。甘納豆の合間に挟むと、永遠に食べれる感じ( ´ ▽ ` )

これはワインに合うでしょ!ってことで、果実味がしっかり目のワインをチョイス♪

高野豊セレクション メルロー'10 / 井筒ワイン

マスターソムリエの高野豊さんセレクションシリーズ。長野県(塩尻)で収穫されたメルローで造ったワインです。

ミディアム〜フルボディの、熟した果実味と森・土感が印象的。イオンリカーで確か千円台。この値段でこのクオリティ。コスパ高っっ!!ケース外してデイリーで飲みたいワインがまた一つ増えてしまった・・・

いやはや、さすがはマスターソムリエ高野さん。その選球眼ならぬ選ワイン眼は素晴らしいです☆


今回「おいしーーー!!」と感動した塩トマトシリーズは、製造元の「丸井スズキ」さんのサイトで購入できますよー♪

↓こちら

ぜひ皆様もお試しあれ☆


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2013年3月19日火曜日

メドック格付けシャトー制覇~Ch. Ferriere

温かい日が続いてますね。近所の桜も、少しずつ咲き始めています♪もうそろそろお花見の季節・・・とウキウキ。春ですね☆
そんな春は、歓送迎会の季節でもあります。私の職場でも、先日歓送迎会がありました。その中で、なんとメドック格付けワインが登場!一つクリアしちゃいました☆

←Ch. Ferriere '99/Margaux (格付け3級)
シャトー・マルゴーの隣に位置するフェリエールの畑。メドック格付けシャトー最小なので、年間生産量も少なく、日本ではなかなか手に入らないと言われています。そんなレアなフェリエール。しかも99年ヴィンテージ。飲み頃ボルドーを目の前に、ウキウキ気分☆

まずはなめし革のような熟成香が広がる。ゆっくりと時間をかけて香りが開いていくと、レーズンやドライイチジクのような甘い果実のアロマとともに、バニラ、タバコ・葉巻やコーヒー、トリュフのような香りが広がる。少し紅茶の茶葉のような香りも。一口飲むと、そのとても柔らかくシルキーな口当たりと、口の中にふわっと香るエレガントな味わいに、思わず顔がほころんでしまう。熟成により旨味も増しており、「おいしいなぁ」としみじみ飲んでしまう。やはりボルドーは熟成させてこそ、ですね。

99年ヴィンテージ。セパージュはカベルネ・ソーヴィニヨン70%、メルロー30%。新樽率40%のオーク樽で18ヶ月熟成。セカンドワインを含め、5万本しか生産されていません。


1855年の格付けで3級に選ばれたフェリエール。1914年までは、シャトー名でもある「フェリエール家」が所有していました。その後、同じくマルゴー村の格付けシャトーである「マルキ・ド・テルム」に売却。1952年からは、またまた同じくマルゴー村の格付けシャトー「ラスコンブ」に貸し出され、フェリエールのポテンシャルが引き出されることなく90年代を迎えます。92年にやっと賃貸契約も終わり、88年からシャトーのオーナーであったヴィラエール家は、品質向上のため改革に乗り出します。この先頭に立ったクレラ・ヴィラエールさんの卓越した手腕により、品質は向上。ヴィンテージによっては90点以上の高評価を得るほど、評価の高いシャトーの一つとなりました。

あの柔らかくシルキーな味わい。熟成による旨味。他のヴィンテージも飲んでみたい!また一つ好きなシャトーが増えました☆


ヴィンテージは違いますが、シャトー・フェリエールは以下のサイトで購入できます♪

↓こちら

2009年はボルドーのグレートヴィンテージ。しかも日本では手に入りにくいフェリエール。今ならまだ在庫があるみたいなので、ご興味のある方は、この機会にぜひ☆


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2013年3月18日月曜日

タイユヴァン・コレクション

最近イタリアワイン率が高いので、久し振りにフランス・ボルドーワインを飲んでみました♪

今回開けたのはタイユヴァン監修ワイン「マルゴー’09」。タイユヴァンは、パリにある有名レストランで、2007年までの33年間、ミシュラン3つ星の座に君臨していました(現在は2つ星)。ワイン・セレクションの評価も高く、タイユヴァンのワインリストにリストオンされることは、フランスのワイナリーにとっては最高の名誉であるとも言われています。そんなタイユヴァンが、フランス各地の様々な造り手とコラボして、「タイユヴァン・コレクション」というワインを造っているのですが、今回飲んだワインもそんなワインの一つです☆



 ←Margaux '09 / Taillevent
マルゴー村のメドック格付け2級「シャトー・ローザン・セグラ」とのコラボ。バックラベルには「ローザン・セグラ元詰め」の文字が。さて、どんなワインでしょうか・・・自然と期待が高まっちゃいます☆

さすが2009年ヴィンテージのボルドー。華やかで豊かな香りが広がる。カシスやブラックベリー、ダークチェリーやプルーンのアロマ。スミレ・バラなどのフローラルな香り。杉やスモーク系の香り、甘草・シナモン・クローヴなどのスパイス香もしっかりと感じられる。
滑らかでまろやかな味わいで、適度な酸味・柔らかなタンニン・豊かな果実味のバランスが良い。全体的に明るく華やかな印象の味わい。ボルドーらしい奥の深さもあるけど、すごく親しみやすい美味しさ♪好きだなー。

昨年、ワインエキスパート2次試験後に、友達とタイユヴァンのムルソーでお疲れ飲みをしたことを思い出しました。その時のムルソーも美味しかった。タイユヴァン・コレクション、やっぱりクオリティー高い!タイユヴァン・コレクションの生産者をチェックしておいて、その生産者を掘り下げるのも楽しそうですね♪

ちなみに、今回飲んだ「シャトー・ローザン・セグラ」。現在オーナーは、なんとあの「シャネル」。シャネルに買収されてから、品質が向上したとも言われています。このシャトーの詳細は、改めて「ローザン・セグラ」を制覇した時にまとめます☆

タイユヴァン・コレクション。ちょっとハマりそうな予感・・・❤



タイユヴァンのローザンセグラではないですが、本当(?)のシャトー・ローザン・セグラ'09はこちらで買えるみたいです。

↓こちら

蔵直ワインのヴィノスやまざき。やはり高いワインは蔵直に限ります。何店舗も渡り歩いたワインは、運送業者を介するので劣化は免れません・・・。しかも粗悪な店舗だと、保存状態も不明。熱劣化とかの可能性もあるし・・・。なので、長期熟成目的のちょっといいワインは、信頼できるお店で買ってます。

高いワインに関しては保守的なもので・・・(笑)


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2013年3月17日日曜日

焼肉とバルベラ・ダスティ

周期的にやって来る「焼肉食べたい、どうしても!!」病。
しかも今回は「ワインと一緒に!!」という、おまけつき・・・

そんな時は家焼肉に限りますね♪
(その後数日は、部屋中の焼肉臭に悩む羽目になるのですが・・・)

←Barbera d'Asti '09/ Marchesi di Gresy (DOCG)

以前ワイン会レポで、グレシーのシャルドネをご紹介しました。そのグレシーがバルベラ種から造るエレガントな赤ワイン☆

濃いけど明るいルビー色。ベリーや熟したアメリカンチェリーのアロマ。バラやスミレなどのフローラルな香り。甘草のようなスパイス香。果実味も酸味も豊か。タンニンによる渋みは柔らかい。フレッシュだけどエレガント。

バルベラ種はイタリアの古代品種。ピエモンテ州で主に栽培されています。一般的には若い内に楽しむワインとして仕立てられ、ベリー系の果実味豊かで、酸味は強く、渋みは低~中程度となる品種。

さて、焼肉との相性は・・・

①ワイン+カルビ・ロースと焼肉のタレ
  →相性抜群!美味しい❤焼肉のタレのフルーティさがワインに合う♪
②ワイン+カルビ・ロースとサルサソース
  →これもなかなかイイ!酸味の強いサルサソースと相性◎。
③ワイン+ホルモン
  →まぁまぁいける。でもビールが飲みたい。
④ワイン+豚レバー
  →うーーーん・・・レバーのモッタリ感がワインの酸味が全く噛みあわない・・・
⑤ワイン+鶏肉
  →これも相性抜群!焼肉のタレに漬けて焼いた鶏肉を、
   サルサソースで食べるっていうのが一番ワインとの相性が良かった。
⑥ワイン+野菜焼き
  →もちろん相性◎。とくにパプリカとの相性が良かった。

「フレンチ・パラドックス」でも証明されたように、赤ワインに含有されるポリフェノールは抗酸化能が強く、動脈硬化の原因となる悪玉コレステロールの酸化を抑制する効果があるようです。活性酸素を抑える・・・老化に歯止めがかかりそうな響き(笑)また、最近の研究で、赤ワインには脂肪燃焼効果も認められたとか。

焼肉に赤ワイン。焼肉にビールより健康的な組み合わせかもですね♪


今回飲んだグレシーのバルベラ・ダスティ。輸入元のエノテカで買えますよー。

↓こちら

ぜひ皆様も、焼肉❤ワインをお試しあれ!


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2013年3月12日火曜日

しみじみとキャンティ・クラシコ

何故か今日はワインが飲みたかった。
しかも、飛びっきりの明るいワインを。

そんなわけで選んだのは、キャンティ・クラシコ。
やっぱりイタリア、しかもキャンティ系でしょ、と。

←Chianti Classico Riserva '09/Capannelle
イタリア・トスカーナのキャンティ・クラシコDOCG。小高い丘の上に、カパンネッレは居を構える。その裾野に広がるブドウ畑。ワインリゾートとしても開放しているカパンネッレ。トスカーナの暖かで明るく広い空の下、飲み手の心を明るくするようなワインとともに、何をするわけでもなく、ゆったりとした時間を過ごす・・・
そんな光景を思い描きつつ、まだ寒さの残る3月の東京で一人実飲・・・

鮮やかなルビー色をしたワイン。新鮮だけど凝縮したイチゴやベリーのアロマが広がる。樽熟成由来のバニラ香や甘草のようなスパイス香もするけど、果物や花の香りが際立つ。味わいはミディアム・ボディ。柔らかなタンニン、適度な酸味、豊かな果実味。1本の木からのブドウ収量を低くしているからこその凝縮感。だけど、ピュアさは残している。とても美味しいワインでした☆

今日は何故か本を読んで号泣してしまった。それはきっかけに過ぎず、心の奥底に潜んでいる根は違うという事に気が付いた。しばらくして、今年も3月がやってきた事を思い出す。十数年たっても、失った人への哀悼の意は色褪せない。むしろ自分の至らなさが、悲しみを助長させる。でも、乗り越えない悲しみが、一つくらい人生にあってもいいんじゃないかと思う。

そんな乗り越えない悲しみと共に飲むには、こんな明るくピュアなワインで良かった。運命を目の前に迎えた人の純粋な眼差し。ピュアでなかった当時の私。後悔は一生消えないのだと思う。心に深い後悔を抱えているからこそ、一生懸命に生きることが出来る。

今年は去年より良い報告が出来るのだろうか。十数年前は、報告すらできず、ひたすら体に刻むような酒を飲むしかなかった。でも今年は、こんなピュアなワインを欲している。少なくとも、今年はそこそこ良い報告が出来るのだろう。

さ、残りのワインを飲もっと。



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ビオンディ・サンティ

先日のワイン会の最終レポ。ビオンディ・サンティのブルネッロです♪

Brunello di Montalcino(ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ)とは、 イタリア・トスカーナのDOCG。イタリアワイン法の分類で一番厳しいカテゴリーDOCGとして、1980年に初めて認定された銘醸地の一つ。この年に認定された初代DOCGは、ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ/ヴィーノ・ノビレ・ディ・モンテプルチアーノ/バローロ/バルバレスコの4つのみでした。

トスカーナの「モンタルチーノ地区」で、サンジョヴェーゼ種の亜種「ブルネッロ種(=サンジョヴェーゼ・グロッソ種)」100%で造られるワイン、ということで「ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ」。この生みの親が、今回飲んだ「ビオンディ・サンティ」!言わば「元祖ブルネッロ」。このワイナリーの創設者「フェルッチョ・ビオンディ・サンティ」が、サンジョヴェーゼ種を病害に強い種に品種改良し、この地に植えてワインを造り始めたのが起源。1888年が初ヴィンテージと、比較的歴史の浅いワインでもあります。

このブルネッロ種は、オーク樽で長期熟成したほうが美味しくなります。そして、長期熟成に向く品種でもあり、サンジョヴェーゼ種で造られたワイン(キャンティ等)と比べて、色も濃く香りも濃密、かなり力強い赤ワインとなります。そんな特性があるため、「DOCGブルネッロ・ディ・モンタルチーノ」を名乗るには4年以上の熟成(うち2年以上樽熟成)させなければいけない、という規定があります。さらに「Riserva(リゼルヴァ)」は熟成期間規定がもう1年長く、計5年以上熟成させなければいけません。

そんなビオンディ・サンティのブルネッロ・リゼルヴァ・・・期待が高まります☆

←Brunello di Montalcino Greppo "Riserva" '06 / Biondi Santi

2006年ヴィンテージ。まだまだ若くて香りが開かないだろうから、ワイン会が始まるとすぐに抜栓。2時間後位に飲み始めました。しかし、まだまだ固い印象・・・デキャンタージュするか、前日から抜栓するかでちょうどいい位の若々しさ。なので、グラスに注がれたワインをしばらく放置。香りが開くのを、しばらくじっと待ちました。

徐々に開いてきたワインからは、ベリーやカシスなどのアロマ、スミレやバラのフローラルな香りも感じられる。そしてしっかりとした、バニラのような樽由来の香りとスパイス香。凝縮した果実味と、豊かなタンニンと酸味のバランスが良い。飲んだ後、香水のニュアンスもある複雑だがエレガントな香りが広がり長く続く。今はまだまだ若々しい印象。もう数年寝かせると、アミノ酸の旨味も出てきて、もっと味わい深くなり美味しくなるんだろうなぁ、と思った。

ビオンディ・サンティの畑の中で、最も古い畑「グレッポ」で育ったサンジョヴェーゼ・グロッソ100%で造られたのが、この畑名入りのブルネッロ。スロヴェニアンオーク樽の中で、ゆっくりじっくり3年半程寝かせた後に、瓶内でじっくり熟成。

あと5年10年寝かせた後に、もう一度飲んでみたい。グッと味わい深くなっているんだろうなぁ・・・

さすが元祖ブルネッロ。名門の伝統を味わえた、そんな思いにさせてくれました☆


ビオンディ・サンティのブルネッロは、蔵出しのエノテカで買えますよ♪お高めワインなので、蔵出しワインショップでの購入をお勧めします☆

↓こちら

ブルネッロの元祖、ぜひ皆様もご堪能ください☆


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2013年3月9日土曜日

メドック格付けワイン制覇~Ch. Margaux

先日のワイン会で制覇した格付けワイン。一つ目は「シャトー・デュクリュ・ボーカイユ」、もう一つは...な、なんと!シャトー・マルゴー☆格付け1級!!!やったーー♪♪

シャトー・マルゴーと言えば、古くはフランス国王ルイ15世の愛人デュ・バリ夫人に愛され、マルクス主義のエンゲルスやヘミングウェイも虜にするほど、昔から人々を魅了してきました。日本では失楽園の心中シーンで用いられたことから、爆発的に知名度が上がったそう。

古くから人々を魅了し、世界中で愛されてきたシャトー・マルゴー。その魅力は何か・・・いよいよ実飲!

←CH. Margaux '97/Margaux (格付け1級)

1997年、マルゴー村の天候は優れず、偉大なヴィンテージになる程の凝縮したブドウが得られない、とだれもが諦めかけていた。しかし9月に入り天候が奇跡的に回復。結果、ブドウ凝縮度がグッと高まり、成熟度の高い素晴らしいブドウが収穫できた・・・とのこと。期待が高まります♪
香りを堪能し、味わってみる。そして、そのエレガントさに驚く。始めはタバコや杉、レザー、ミネラル、甘草のようなスパイス香が際立つ。そしてゆっくりと、ベリーやカシス、ドライフルーツのアロマ、フローラルな香りが広がる。何より、その滑らかな口当たりと、柔らかく、だけど芯がしっかりと通った味わいに心が奪われる。口に広がった複雑で官能的な香りが、驚くほど長く続く。
15年の熟成期間を経て、今ちょうど飲み頃を迎えている感じがした。これがどのくらい続くのかは分からない。でも、今飲めて幸せだと思った。
セパージュはカベルネ・ソーヴィニヨン種80%、メルロー15%、プティ・ヴェルド5%。フレンチオークの新樽で2年間樽熟成が行われる。パーカーポイントは90~93点。
このエレガントさ気品の高さは、やっぱり他のどのワインでもリプレイス出来ない。マルゴーはマルゴー。そんな堂々とした佇まい。幸せだなぁ❤

12世紀に遡るシャトー・マルゴーの歴史。元々「ラ・モット・ドゥ・マルゴー」と呼ばれていましたが、当時はまだブドウ畑がありませんでした。100年戦争でボルドーがイギリス領になると、様々な貴族がこの地でワイン造りを始めます。そして1572年にシャトー・マルゴーの地を得たレストナック家は、畑の全てをブドウ栽培に切り替え、ワイン生産に投資を始めます。
18世紀初頭に管理者として従事したベルロン氏により、現在では普通に行われている①黒ブドウ・白ブドウを分けて醸造②明け方は収穫しない(朝露で水っぽくなるから)、という方法が取り入られました。彼はマルゴーのテロワールを熟知しており、ポテンシャルを活かしたワイン造りを始めると、マルゴーは素晴らしき黄金の時代を迎えたのです。そんな黄金時代を迎えたマルゴーに、「フランス革命」という時代の波が押し寄せます。当時のマルゴー領主も革命家により処刑され、土地は没収。その後畑は荒廃し、完全に放置されてしまいました。この荒れ果てた土地をラ・コロニア侯爵が購入し城の再築に力を注ぎました。これが現在「メドックのベルサイユ宮殿」とも称されているマルゴーの城で、エチケットにも描かれています。(ワイン造りにはあまり興味がなかったようですが…)
その後所有者が何人か変わり、徐々にマルゴーの品質が取り戻されてきます。そして1855年のパリ万博でメドックワインの格付けが行われると、マルゴーは唯一20点満点中20点を獲得。堂々と「プルミエ・グラン・クリュ・クラッセ(1級)」に分類されました。しかし、19世紀に蔓延したブドウ病禍「ウドンコ病」「フィロキセラ」「ベト病」により、マルゴーはまたも暗黒の時代を迎えます。波乱万丈・・・
その後、「ウドンコ病→硫黄」「フィロキセラ→接木」「ベト病→ボルドー液」という対処法が見つかり、何とか困難を乗り越えたマルゴー。所有者がジネステ家になると、セカンドワイン「パヴィヨン・ルージュ」を導入したり、ワイン畑の再編や醸造施設の設備投資を行ったりして品質向上に努めました。しかし、1960年~1970年代、マルゴーは凡作が続き、目も当てられないほど悲惨な時代を迎えます。1972~74年は天にも見放され、石油危機などの影響で世界的に景気も悪化、ワインが大暴落し、マルゴーは財政危機に陥り、1977年にギリシャ人「アンドレ・メンツェロプーロス氏」に売却されます。またまた波乱万丈・・・
アンドレは、愛するマルゴーを立て直すべく、ボルドー大学のエミール・ペイノーをコンサルタントとして迎え、畑・設備に多額の投資をします。その努力が報われるのは数年後だと誰もが思っていましたが、なんと翌年(1978)には優れたワインがリリースされ、人々を驚かせました。恐るべきマルゴーの底知れぬポテンシャル・・・
残念ながら、アンドレは心の底から愛していたマルゴーの完全復活を見る前に、1980年に他界。切なすぎます・・・(T-T) その後彼の意志を継いだ娘コリーヌの元、マルゴーは完全に復活。天にも市場にも恵まれ再び黄金期を迎え、現在に至ります。

マルゴーでは、長い間ほぼオーガニック(有機栽培)でしたが、どうやら数年後には100%オーガニックに切り替えるそうです(ただしファースト・ラインのシャトー・マルゴーのみで、セカンドワイン等への導入は未定)。

また、偽マルゴー対策として、2011年よりボトルの真偽判定システム(プルーフタグ)を採用しました。'09、'10のシャトー・マルゴー、'11年以降のシャトー・マルゴー/パヴィヨン・ルージュ&ブランに付いてるそうです。2009年・2010年ヴィンテージはグレートヴィンテージ。購入を検討している方、このプルーフタグ(写真参照)がついているやつを買いましょう!(今後プルーフタグのパクリとかも流通するかもなので、ご購入の際は慎重に・・・)


長きにわたり人々を魅了してきたシャトー・マルゴー。またいつか飲んでみたいです☆



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2013年3月7日木曜日

メドック格付けワイン制覇~Ch. Ducru Beaucaillou

先日行ったワイン会。何と、メドック格付けシャトーを2つも制覇できました☆今回ご紹介するワインは、そのうちの一つ「シャトー・デュクリュ・ボーカイユ」です。
(前回までのリポはこちら→泡白編ロゼ赤編)。

←Ch. Ducru-Beaucaillou '01/St. Julien (格付け2級)

メドック1級の実力と評される「スーパーセカンド」の一つ。山吹色のエチケットもキレイ。抜栓後1~2時間後のワインをグラスに注ぐと、徐々にテーブル中に花のような香りが。期待が高まります♪
ベリー系のアロマ。バラのような香りにコーヒーや土のようなニュアンスも加わる。若干のなめし革的な香りが、10年超の熟成を経たことを感じさせた。シルキーで滑らかな舌触り。口に広がる果実味。力強さは感じるが濃厚という印象はなく、非常にエレガントなワイン❤グラスの中で香りや味わいが変化したので、大き目のボルドーグラスで、ゆっくりと時間をかけながら飲みたい。
全て手摘みで収穫されたブドウのセパージュは、カベルネ・ソーヴィニヨン種65%、メルロー種25%、カベルネ・フラン種5%、プティ・ヴェルド種5%。オーク樽(新樽比率50~80%)で18か月ほど熟成させます。今後10年以上は飲み頃が続くと評価されているので、5年・10年後にもう一度飲んでみたいです☆


そんな素敵なデュクリュ・ボーカイユ。歴史は13世紀に遡ります。当時からこの地の土壌は、ワイン造りに最適な大き目の美しい砂利・石で覆われていました。このことから、「美しい(=Beau)小石(=Caillou)→Beaucaillou」と呼ばれるようになります。
1720年にベルジュロン家がこの地を所有し、本格的にワイン造りが始められると、ボーカイユのワインはフランス国内外で瞬く間に名声を得ました。
1789年に勃発したフランス革命の影響を受け、ボーカイユはベルトラン・デュクリュに売却されました。この新しいオーナー名から、ボーカイユは「デュクリュ・ボーカイユ」と呼ばれるようになります。この新オーナーは、ブドウ畑や設備に多額の投資を行い、品質の更なる向上を目指しました。その努力が実を結び、1855年のメドック格付けで堂々の2級を獲得しました。
デュクリュ家の娘に所有権が移ると、1866年(フィロキセラの害が始まった3年後)シャトーはジョンストン家に売却されます。非常に勤勉だったジョンストン家当主は、積極的にワインビジネスを拡大させると並行し、サン・ジュリアン村の村長となり、村に教会や病院などを建てました。なかなかのやり手ですね。
ジョンストンが畑の管理を任せていたアーネスト・ディヴィッド。この人、実はあるブドウ病害の対抗策を偶然見つけちゃいます。硫酸銅に生石灰を混ぜた溶液と言えば・・・そう!ボルドー液☆(一説によると)当時ブドウ畑荒しに悩んでいたディヴィッド。泥棒対策として、硫酸銅溶液を道路沿いのブドウ畑に塗っていたところ、なぜかそれらの木がベト病(Mildew)被害に合わないことに気が付き、それがきっかけでボルドー液が誕生したとか。偶然ってすごい(笑)
そんな感じで順風満帆だったワイナリー経営も、世界恐慌により翳りが見え始め、ジョンストン氏は1929年に泣く泣くボーカイユを売却します。そしてデュクリュ・ボーカイユは、デスバラ家所有を経てボリー家がオーナーとなり、現在でもその卓越したテロワールを活かした素晴らしいワインを造り続けています。

デュクリュ・ボーカイユが属している村は「サンジュリアン」。ポイヤック村とマルゴー村の間に位置します。特にポイヤック村とは細い小川で隔てられているだけなので、この2つの村のワインの特徴は、全般的に良く似ています。この2村を比較すると、サンジュリアンは「香りは豊かだがポイヤック程の濃密さや力強さはない」傾向があり、香り・コク・力強さ・優雅さのバランスが良く、エレガントなワインとなる傾向があると言われています。

今回頂いたデュクリュ・ボーカイユも、とてもバランスの良いエレガントワインでした。また飲みたいです☆



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2013年3月5日火曜日

ワイン会~ロゼ・赤ワイン♪

前回のワイン会「泡・白ワイン編」に続き、今回はロゼ・赤ワイン編です☆

Argi d'Ansa 2011/ AOC Irouleguy
イルレギ!スミマセン、すっかり記憶から抜け落ちていました・・・。フランス・南西地方(シュッド・ウエスト)ピレネー地区のAOC。赤白ロゼタイプの辛口ワインが造られます。今回はタナ種主体のロゼ☆
濃い色のロゼ。新鮮なイチゴやラズベリー系のアロマが豊かに香る。果実味と酸味のバランスもいいし、すごくチャーミングで美味しい!スルスルっと飲めちゃいました☆
このワイン。なんとイケメン・フレンチガイの地元産!地元ワイン・・・改めて「フランスはワイン王国なんだなぁ」と思いました。私の地元は何があるんだろう・・・環七のラーメンかな・・・




続いて・・・
Vino Nobile di Montepulciano Riserva 1988/Carpineto
イタリア・トスカーナのDOCGヴィーノ・ノビレ・ディ・モンテプルチアーノ。サンジョヴェーゼ種主体の赤。このワイン、何と24年もの熟成を経て、とうとう飲まれる時を迎えました・・・長かったねー♪
オレンジがかった色合い。レーズン・ドライイチジク・ドライトマトのアロマ。上質な紅茶や葉巻。渋みも穏やかで、とても滑らかな飲み口。熟成ワインの魅力満載です❤
熟成チーズとの相性が良さそう。トロトロのエポワスとかも良いかも。若いワインは若いワインなりの魅力がありますが、古いワインでしか味わえないテイストもある。人もワインも同じですね♪



最後のクライマックス!ドドーーンと豪華ラインナップの登場です!・・・が。

この続きは次回!一つ一つ紹介していきます♪お楽しみに☆














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2013年3月4日月曜日

ワイン会!

週末にワイン会の予定が入っていると、その週ずっとウキウキし通しですよね☆ワイン会、ばんざーーい♪

そんなわけで、ワイン会レポ。毎回皆様のステキなセレクションに脱帽です。
そして今回は、私の企画(61シャトー制覇)を手助けしてくれるという優しさ・・・泣けてきます(ToT)

 

総勢12本!そして美味しいフード♪ワイン・フードともに、皆様のセンス、良い!

そして今回のメインイベントの一つ。チーズプロフェショナルによる、チーズ講習♪ラングル/ブリアサヴァラン/パルミジャーノ/青カビ。どういうチーズかの説明や、切り方・切り方による味の違いなど、本格的に教えて頂きました。しかも英語・・・(イケメン・フレンチガイ♪)。ブログ、並行して英語でもアップしようかな・・・。

まぁそれはさておき。今回は泡・ブラインド白ワイン編です☆



Jerome Prevost La Closerie Les Beguines/Champagne

今回の泡は「人生で飲むべき泡30本のうち、飲まないと後悔する泡10本」中の1本だそう。おぉぉ!さすが、いつも素敵なセレクション☆このシャンパーニュ。なんとセパージュはピノ・ムニエ100%!なんとなく脇役気味のムニエが、まさかの主役。しかも独演会。さながら、相棒シリーズのスピンオフ「鑑識。米沢守」の六角精児さんのよう・・・
とてもふくよかで優しい味わい。舌を包み込むような細やかな泡。火打石のようなミネラル感と、スパイシー?イースト?スモーク??みたいな香りもある。このふくよかでキメの細かい泡がとても印象的で、私の勝手なピノ・ムニエ感が払拭されました。脇役なんて言って、本当にスミマセン・・・

シャンパーニュには、瓶内二次醗酵後に「ドサージュ/門出のリキュール(Liqueur d'Expedition)」という、甘めのリキュールを加える工程があります。このリキュールの量でシャンパーニュの甘辛度が決まるため、シャンパーニュの味を左右する大事な工程の一つ。シャンパーニュ1L中の残糖分によって、以下に区分されます。

Dosage zero, Brut Nature 3g/L未満 (一番辛口)
Extra Brut                      0-6g/L   (極辛口)
Brut                               12g/L以下 (辛口・・・一般的な味わい)
Extra Dry                       12-17g/L  (辛口)
Sec                                17-32g/L  (中辛口)
Demi-Sec                       32-50g/L  (中甘口)
Doux                              50g/L以上  (甘口)

今回の泡はExtra Brut。極辛口。確かにそんな味わいでした。

ついで白ワインブラインド。
(左)Chablis 2011/ William Fevre
(右)Muscadet sevre et maine 2011/Domaine de la Louveterie
シャブリ・・・はぁ、前に牡蠣と合わせて飲みましたよ・・・(こちら)。ブラインドで飲むと、本当にわからない・・・そのミネラル感と酸味から、ミュスカデなんかと間違えそうです。だからこそ、2本目はミュスカデ・・・なるほどーーー!正直これが試験に出たら間違えちゃいます。
続いて・・・
Langhe Chardonnay 2000/ Marchesi di Gresy
バルバレスコで有名なマルケージ・ディ・グレシーによるシャルドネ。しかも2000年。私セレクション。樽熟成シャルドネの熟成白ワイン。かなり色も濃いし、味わいもカリン、パイナップル、メロン的なふくよかな味わい。ナッツやバニラの香り。皆さま、ニューワールド系のそれ程古くないワインだと思ったそうです。熟成白ワインの特徴は、濃い黄金色またはアンバーのような色合い。蜂蜜香。温度が上がると、少し蝋っぽい香りも(あまり良くないのですが)。これは美味しいですよ♪結構コスパ高いです☆

ちなみに、マルケージ・ディ・グレシーは「マルティネンガ」という、バルバレスコの中で質の高い畑を単独所有(モノポール)しています。いつかマルティネンガ・バルバレスコを飲んでみたいものです。
続いて・・・
Pinot Gris, Reserve 2006/ Domaine Gerard Schueller et Fils
アルザスの甘口!すっかり忘れていました・・・
おいしい!リッチでパワフルでフルーティなんだけど、ちゃんと酸味があるから、甘口だけどすっきりと飲める。香り的には杏子とかリンゴの蜜とか。ビオディナミで造られるこのワイン。なんとほぼ酸化防止剤のSO2を使用していないそう。
アルザスでは、指定4品種で甘口ワインが造られます。1Lあたりの糖含有量によって、①遅摘み(Vendanges Tardives)と②貴腐(Selection de Grains Nobles)に分けられます。


ゲヴュルツトラミネル ①257g/L   ②306g/L
ピノ・グリ                   ①257g/L   ②306g/L
リースリング              ①235g/L   ②276g/L
ミュスカ                     ①235g/L   ②276g/L

これは試験に出るかも…なので、覚えておいたほうがイイかもです。

続いて・・・
Chablis 1er Cru Fourchaume /Laboure-Roi
ラブレ・ロワのシャブリ1級。シャブリ比較です♪
最初のシャブリより濃厚で深みがある。柑橘系のアロマ、レモンやオレンジの皮のような香り。ミネラリー。しっかりした酸があるので、やはりシャブリらしいと言えばシャブリらしい。シャブリ1級畑は、よりコクがあって上質・エレガント。おいしいなぁ。
生牡蠣と合わせるなら、最初のシャブリ。このシャブリは、寒ブリ・ヒラメに合いそう。生牡蠣と合わせると、ワインに厚みがある分、牡蠣が生臭く感じるかも。牡蠣とシャブリは相性抜群♪とはいえ、1級・特級はやめておいたほうがよさそうです。合わせるなら、普通のシャブリかプティ・シャブリ。うーーん、食べたくなってきました。


続いて、今回最後の白☆
Villemajou Blanc 2011/Gerard Bertrand
フランス・ラングドックのAOCコルビエールの白。セパージュはマルサンヌ/ルーサンヌ/ブールブラン/マカベオという、南仏白ワイン品種4種のブレンド♪
すごくエレガント。樽香もある。でもシャルドネじゃない。イタリア??とも思ったけど、なんだか違う。答えを聞いて納得。南仏でした。フレッシュ・フルーティでフローラル。とても上品。美味しい♪

ヴィルマジューの造るワインは、赤・白ともにエールフランス航空のビジネスクラスでも採用されるほどのクオリティ。ワイン雑誌でも高得点を獲得していいます。


次回は赤ワイン編です!



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