2013年6月22日土曜日

ゴルフワイン白!

前回飲んだゴルフワイン赤。今回は白を飲んでみました☆

2011 LE 19EME RESERVE DU GOLF / MOULIS-EN-MEDOC (CH.LALAUDEY)
ボルドーの白。セパージュはソーヴィニヨン・ブラン60%、ソーヴィニヨン・グリ30%、セミヨン10%。爽やかそうなブレンドですね♪
色合いはグリーンイエロー。シトラス系のアロマと、ローリエ、タイム、セージなどのハーブ香がメイン。ちょっとキュウリっぽいニュアンスや、初夏の原っぱのような香りも。味わいはふくよかな果実味、フレッシュでさわやかな酸味、キリリとしたミネラル感。結構好きかも☆
ゴルフ後の乾いた喉を潤しつつ、スッキリ爽やかな味わいを楽しむ。そして余韻にはシトラス系の香り。いいですねー!この時期なら、ササッと枝豆や梅きゅう、冷やしトマト、ミョウガを添えた冷奴なんかと飲んでも美味しそう。あ・・・居酒屋メニューだらけ・・・。
これじゃいけない!ってことで、今回はそんな居酒屋脳にはお休み頂いて、私の少ない料理脳をフル回転させ、メニューを考えました。

「ニース風サラダもどき」
材料はツナ缶と、冷蔵庫にあったレタス、卵、オリーブ二種。トマトもあったけど、面倒になって切らず(苦笑)。ツナはマヨネーズで和えて、ドレッシングはオリーブオイル・ハチミツ・白ワインヴィネガー・塩少々。爽やかゴルフワイン白と相性抜群で、このサラダの爽やかさを引き立ててました。ちなみにオリーブは、二子玉ライズで必ず立ち寄るOLiVOさんの「ガーリックオリーブ」と「昆布オリーブ」。ワインのつまみに最適です☆
「ヒラメ、ムール貝、あさり、野菜の白ワインハーブ煮」
ブイヤベース的なものを作りたかったけど、私の料理脳がフリーズしたため、ただのごった煮になりました(笑)。ヒラメとムール貝、あさりむき身を買ってきて、ブロッコリー、にんじん、シメジ、友達から頂いたハーブ(セージ、タイムとあと一つ)とローリエを一緒にグツグツ。スープはゴルフワイン白、コンソメスープ。ガーリックパウダー、クレイジーソルト、胡椒、バター少々で味付け。ハーブ感たっぷりのゴルフワイン白との相性抜群の味付けになりました♪
「焼きカレードリア」
昨日のカレーが余ってたので、白ワインとの相性は無視しておまけで作りました。ひき肉と野菜をたっぷり使ったカレーをバターライスにかけ、とろけるチーズ(ゴーダ)を載せてオーブントースターで焼きました。うん、やっぱりカレーは二日目!おいしいな❤すこしスパイシーなシラー主体の南仏赤ワインを一緒に飲んでもイイかもです♪


二人でこのボリューム、ちょっと作り過ぎ・・・ですかね? まぁでも、良く食べ、良く飲みました♪良い週末を迎えられそうです☆


そんな爽やかゴルフワイン白はこちらで☆
サラダやお刺身、ハーブを使った料理と相性抜群ですよ!

さ、今週末はたくさん運動しなきゃな、と・・・

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2013年6月20日木曜日

頂き物のハーブに合わせて

先日友人宅に遊びに行った帰り、庭で育てているセージやタイム、ローズマリー、畑で育てているエシャロットを貰いました。どれもとてもいい香りで美味しそう。「あんな料理に使おう」「ソースを作ろう」と、色々想像するだけでワクワクしてきます。

そんなわけで、早速豚肉をセージ・タイムと一緒に炒めてみました(写真撮り忘れちゃった・・・)。何だか臭みのないラムを食べてるみたい。ラム料理にセージが良く使われているからですかね。うん、美味しい♪セージは「長寿のハーブ」とも呼ばれているらしく、何でも美肌や生理痛軽減なんかの効能があるんだとか。おーー、必須ハーブですね☆

この料理に、華やか・爽やかなイタリア白ワインを合わせてみました。

2011 SAN GIOVANNI DELLA SALA / CASTELLO DELLA SALA
イタリア・ウンブリア州オルヴィエートにあるワイナリー「カステロ・デラ・サラ」が手掛ける白。イタリアの名門ワインメーカー「アンティノリ」系列のワイナリーです。DOCオルヴィエート・クラシコ・スペリオーレ。あぁ、一年間に覚えた記憶が。苦労したなぁ・・・。ま、そんな苦労話は置いといて。グレケット種主体の白、いざ実飲☆
まぁ華やか☆リンゴやライチ、洋梨、トロピカル・フルーツなどのフルーティなアロマに、華かなフローラル・アロマが加わる。フレッシュな味わいで、しっかりとした酸味やミネラル感が爽やかで、芳醇な果実や花の香りが広がり長く残る。美味しい!
豚肉ハーブ炒めや、付け合せのベジ・ソテーとも相性が良かったです♪(また食べ過ぎちゃいました・・・)
セパージュはグレケット50%、プロカニコ25%、ピノ・ビアンコ&ヴィオニエ25%。バックラベルには「ピノ・ビアンコ&リースリング」と書いてありましたが、ワイナリーのHPを確認したら「ヴィオニエ」と書いてありました。うーーん、白い花やミネラル感がリースリングっぽいけどなぁ・・・どっちか分かりません・・・って私、ダメじゃん(笑)。

カステッロ・デラ・サラの歴史は古く、1350年にオルヴィエトーと統治してきたモナルデスキー家が城を築いたことから始まりました。その後アンティノリ社が参入し、白ワインやオリーブオイルを生産しています。太古は海だった海抜200-400mにある畑の土壌は、火山や様々な堆積物の化石が多く、土着品種「Grecherro(グレケット)」「Procanico(プロカニコ)」を中心に、シャルドネやソーヴィニヨン・ブランなどの土着品種以外のブドウも栽培してます。
2011年は例年通りの7月、かなり熱い8月をどうにか越し、酸の豊かな熟したブドウが出来たそう。長期熟成にも向く造りになったそうです。

この華やか&爽やかな味わい、結構好き☆初夏から夏にかけて、ぜひ昼から外で飲みたいワイン❤リゾート地で山や海を眺めながら、昼からノンビリ飲んで過ごしたくなる、そんな味わいでした♪

そんなサン・ゴジョヴァンニ・デラ・サラ、こちらのサイトで安心して最安値で買えそうです。
色々な食事と合いそうだし、この価格以上の高級感あふれる味わいですよ☆

あぁ、昼飲みしたくなってきた・・・今週末天気良さそうだし、今のうちに買っておこうかな❤


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2013年6月17日月曜日

ゴルフワイン!

昨年末からゴルフを始めました。なかなか自分の思う通りのスイングが出来ず「なんてセンスがないんだろう・・・」と思う日もあったり、「うわー!私ってセンスある!」と調子に乗る日もあったり。浮き沈みはありつつも、あの広々とした緑溢れるコースでプレーすると「ゴルフってイイネ☆」と、爽やかな気分になったり♪思い出すだけでもウキウキ気分☆すっかりハマってます(笑)

そんなゴルフ好きが「おっ!」と気になってしまうワインを発見!しかも赤白。つい両方買っちゃいました♪今日はそのゴルフワインの赤を試してみました☆

2008 LE 19EME RESERVE DU GOLF / MOULIS-EN-MEDOC
(CH. LALAUDEY)
その名も「19番」!最終ホールの18番ホールを回った後に、ゆっくりワインを飲みながら楽しんで欲しい!という事で造られたワインだそうです。生産地はフランス・ボルドーの「ムーリ」。サン・ジュリアンとマルゴーの間にある村です。造り手の「シャトー・ラローディ」は、フランスの様々なコンクールで賞を獲っている実力派シャトー。ウキウキしながら、いざ実飲!

色合いはルビー。ブラックベリーやカシス、プルーベリーのアロマ。少しレーズンのようなアロマに、杉や軽めのコーヒー、バニラの香りが加わる。果実味・酸味・タンニンのバランスが良く、ボディは重過ぎない。「今日のあのティーショットは良かったね!」「あの林から良く一発で出したよね!」なんて、みんなでワイワイ話しながら飲みたいワイン☆重くないので、運動後にスルスルっと飲めちゃいます♪

作付け比率はメルロー65%、カベルネ・ソーヴィニヨン35%。新樽・1年落ち・2年落ちの樽を1/3使い、1年熟成した後に瓶詰されます。

今冷蔵庫で冷やしている白ワインも楽しみ♪美味しかったら、来週末のゴルフ用に、もう1セット買っておこうかな☆

そんなゴルフワイン。輸入元のエノテカ・オンラインで購入できます♪
エノテカ・オンラインはこちら↓

コンペの商品にもいいかもしれませんね♪
ゴルフ&ワイン大好きなお友達と、コースを一緒に回った後にぜひ飲んでみたいです!


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2013年6月16日日曜日

ハンバーガー・ランチに泡合わせてみました☆

木・金とかなり飲み過ぎてしまい、昨日の土曜日は一日中リビングでグダグダすごしてしまいました(> <) トータル何時間くらい寝てたんだろう・・・お蔭でスッキリとした日曜日を迎えました☆

そんな日曜日は、大好きなハンバーガー・ランチで!


肉厚&野菜たっぷり!オーソドックスなバーガー。溢れる肉汁とトマトの酸味がたまりません❤もう一つはグリルドチキンバーガー!少し焦がした皮、溢れる鳥モモの肉汁・・・美味しい☆作って楽しい、食べて美味しい!やっぱりバーガーは自分で作るに限りますね♪(作り過ぎて食べ過ぎちゃいますが・・・ハァ)

こんなバーガー・ランチのお供に、アメリカのスパークリングを開けました☆

SCHARFFENBERGER BRUT NV / ROEDERER ESTATE
クリスタルで有名なロデレール社が、アメリカ・カリフォルニアで造るスパークリングワイン!ということで買ってみました。お値段も3千円以下と、シャンパーニュに比べるとお手頃。しっかりした味わいとのことだったので、きっとハンバーガーにも合うはず。
開けてグラスに注ぐと、華やかな果実香が漂う。熟した洋梨、桃、パイナップル系のトロピカルフルーツ。トーストやナッツ、白い花の蜜のようなアロマも感じられる。味わいはクリーミーで芳醇。泡もしっかりしてる。ベタベタした感じは全くなく、まろやかな余韻がたまらない。芳醇だけど爽やかな気分にさせてくれる一本でした。
特にグリルドチキンバーガーとの相性が良く、鶏肉のジューシーさとトマトの酸味・バンズの一体感と、このスパークリングの味わいとマリアージュしてました!昼から幸せ気分❤

このシャッフェンベルガー、カリフォルニアでも冷涼で寒暖差が大きいアンダーソン・ヴァレーで育ったピノ・ノワールとシャルドネで造られています。比率はピノ65%、シャルドネ35%。造り方はシャンパーニュと同じ瓶内二次醗酵。なので、シャンパーニュのような持続するクリーミーな泡立ちなんですね♪なんでも、ホワイトハウスでも提供されたスパークリングらしいですよ☆

カジュアルだけど、少し食卓を豪華にしたい!っていう時にピッタリ♪そんなスパークリングワインでした☆

そんなシャッフェンベルガー、輸入元のエノテカさんのオンラインショップで購入できますよ♪



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2013年6月10日月曜日

梅雨のジメジメを吹き飛ばす白☆

今年は空梅雨だなー、と思っていた矢先、なんとなくジメジメとした梅雨らしい空気感になってきました。待望の雨で潤うとイイですね☆
ジメジメとした空気で、気持ちもジメジメしがち・・・。そんな時はスッキリ美味しい白ワインでしょ♪ってことで、お気に入りの一本を開けてみました☆

2011 VINNAE / JERMANN
イタリア フリウリ・ヴェネツィア・ジュリア州にあるワイナリー「イエルマン」が造る、リボッラ・ジャッラ主体の白ワインです。

まず、このワインのとてもフローラルで華やかな香りが、私のジメジメした気分を一新してくれる。じっくり香りを嗅いでみると、グレープフルーツ、リンゴ、洋梨、ライチ、桃、ほんの少しキウイフルーツのようなアロマが広がる。そこにスペアミント、ローリエ、タイムなどのハーブ香と、キリリっとしたミネラル感ある香りが加わる。豊かでフレッシュな酸味と共に、程よいコクのある果実味が広がり、後味に心地よい苦味がワイン全体を引き締める。美味しい❤
カニサラダなどの魚介系料理にバッチリ合う、ステキなワインでした☆

フリウリは、自然派ワイナリーの聖地と言われるくらいに、自然派ワイナリーがたくさんあるそうです。イエルマンももちろん自然派。イエルマンの造るワインは、どれも本当にクオリティーが高く、お気に入りワイナリーの一つです♪ワー・ドリームスに代表されるイエルマンのシャルドネ白は、樽がしっかりと効いたリッチな香りと、果実の美味しさ、しっかりとした酸味、ミネラル感のバランスが良い!そんなシャルドネとはまた違って、このヴィナーエは樽の感じは抑えて、料理に合わせやすそうなエレガントなワインでした。

フローラルでエレガントなヴィナーエはこちらで購入できます♪

今週は雨の日が続きそうなので、「アロマ・テラピー」ならぬ「ワイン・テラピー」ってことで、こんな素敵な白ワインで気分を一新させましょう☆


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2013年6月8日土曜日

メドック格付け制覇~【後編】ボルドー垂直テイスティング・ディナー☆

さて、たるんだ体・・・いや気持ちに鞭を打って。前回レポの続き、このディナーの真打!垂直テイスティングのレポです☆(前回レポはこちら→【前編】

CH.LEOVILLE POYFERRE / ST.JULIEN
メドック格付け2級、サン・ジュリアン村のレオヴィル3兄弟の一つ「シャトー・レオヴィル・ポワフェレ」。75年・78年・07年飲み比べを行いました☆


コルクはかなり脆く、ソムリエーヌも抜栓するのに一苦労・・・だけど、なんとか無事にコルクを瓶の中に落とすことなく抜栓してもらいました。すごい!ありがとうございます☆
30年以上の時を経て、自らの粗さを削ぎ落としたかのように、瓶にはびっしりと澱が。さて、どれ程の違いを見せてくれるのでしょうか・・・いざ!

①1975年
淡いルビー色、エッジはオレンジ。初めは熟成チーズや少し湿った畳のような香りが。時間が経つとそのアロマは劇的に変化し、驚くほど若々しく透明感のあるカシスやベリー系のアロマが広がる。ドライフルーツのニュアンスや、レザー、ダージリンティー、ドライフラワー、深いが明るめの森、甘草、タバコ。味わいは柔らかく、キレイな酸と果実味が口にじわっと広がる。まるでブルゴーニュ・ピノの熟成ワインのよう。ボルドーが「ワインの女王」と呼ばれる所以が分かる一本。イメージ的には佐伯チズさんのような、気品あふれるチャーミングな老婦人を思わせるワインでした☆
1975年のボルドーは、比較的天候にも恵まれたため、全体的にはレベルの高いと言われていますが、シャトーによってブドウの出来にばらつきがあり評価が難しい年だそう。タンニンが多く、長期熟成後に本領を発揮するヴィンテージとも評される1975年。今回飲んだ'75ポワフェレは、ワインの出来も保存状態も良く、これほどきれいな変化を遂げるに至ったのかもしれません。

②1978年
75年と比較し、まずその違いに目を見張る。ガーネット色したワインのエッジは、レンガ色~マホガニー色。まずは樽香やアース系のアロマが強い。深くやや暗い森、朽ちた木、コーヒー、エスプレッソ、タバコ、葉巻、なめし革。時間が経つと、ドライレーズンやトリュフのアロマ、さらに置くとミントやユーカリ、少し若いベリー系のアロマも加わる。味わいは少し重く、澱がワインに舞ってしまったかのような濁りを感じる。しかししみじみとしたアミノ酸の旨味があり、滋味溢れる味わい。75年とは違い、深いしわが刻まれた顔、時折見せる笑顔が意外とチャーミングな、慈愛溢れる老紳士を思わせるワイン。しいて例えるなら、國村隼さんとかショーシャンクのモーガン・フリーマン氏のような佇まい。渋好みの私としてはどストライク(笑)。
1978年はまずまずの良い出来となったヴィンテージ。グラーヴ地区ではグレート・ヴィンテージとなりました。今回飲んだ'78ポワフェレ。ワインの状態はおそらく良かったのですが、私のミスで当日持参することになってしまった為、ワインの状態が落ち着いていなかったのかもしれません(他のヴィンテージは前々日に持ち込みワインを落ち着かせた)。オールド・ヴィンテージは、飲むと決めた数日前から準備しなきゃですね・・・猛省!

③2007年
濃いガーネット色したワインのエッジは紫。うん、濃い!若い!熟したフレッシュ・カシスやブラックチェリー、スミレ、コーヒー、エスプレッソのアロマ。シナモンやクローヴのようなスパイス香。味わいは濃厚で、フレッシュな果実味・タンニン・酸味ともに豊かでバランスが良い。後10年後にもう一度飲んでみたい味わいでした。このワインが30年以上経た時、どのような変化を迎えているのでしょうか。予想としては、1975年のようなワインになるんじゃないかな、と。違うかなー。

ヴィンテージによってこれほど違うとは、正直思っていませんでした(2007年は別として)。75年も78年も大して違わないんじゃと高をくくっていましたが、予想を良い意味で裏切る味わいに、みんな驚きを隠せない様子でした。やっぱりワインは飲んでみないと分からない!経験値がちょっと上がったディナーとなりました♪

そんなポワフェレ。75年については、肉料理より魚料理のメイン「スズキとエビのムースリーヌ」と相性抜群でした☆白身魚の柔らかな旨味と、75年の柔らかくシミジミとした旨味がベストマリアージュ♪何となく赤ワインには肉料理を合わせがちな私ですが、魚料理との相性の良さを知ることが出来てよたった♪この前お会いしたシャトーオーナー「トリノー氏」のアドバイス通り試してみて良かったです☆

さて、ここでシャトーについてのまとめを少し。

サン・ジュリアンにはシャトー名に「レオヴィル」と付くシャトーが3つあります。おそらく一番有名なのが「ラス・カーズ」。ついで「バルトン」「ポワフェレ」。俗に「レオヴィル3兄弟」とも呼ばれるこのシャトー達、元は一つの大きなシャトーでした。1740年レオヴィル家が所有。「メドック最大かつ優良なブドウ畑」としてその名が知られていました。1840年に3つのシャトーに分割。当時の所有者ラスカーズ家の長男ピエール・ジャンがラス・カーズを相続し、彼の妹ジャンヌがポワフェレの土地を相続。そしてその土地をジャン・マリー・ド・ポワフェレ男爵と結婚した娘に譲渡したことにより、シャトー・レオヴィル・ポワフェレが誕生するに至りました。
1855年の格付けで2級を得るなど、ワイン造りは順風満帆に行くかと思いきや、ウドンコ病(オイディウム)による被害により収穫高は激減、品質も悪く、財政状況は悪化。泣く泣くシャトーを手放すこととなりました。そんなポワフェレを買収したのが銀行家やワイン・ブローカーとして有名なラランド家とエルランジェ家。ウドンコ病も克服し、かつての良質なポワフェレへと復活させました。1920年に所有者がキュヴァリエ家に代わり、現在に至っています。
このキュヴァリエ家。やや目立たない存在だったポワフェレを、設備投資やセカンドワインの導入、超有名ワイン醸造家ミシェル・ロラン氏によるコンサルタント等の努力が実り、その実力・評価は近年グングン上昇。2000年以降はパーカー氏もほとんどのヴィンテージで90点以上の評価をつけており、なんと!2009年ヴィンテージについては100点を獲得するまでになりました。今後ラス・カーズのように価格の高騰が予想されるシャトーの一つかもしれません。
作付け比率はカベルネ・ソーヴィニヨン65%、メルロー25%、プティ・ヴェルドー8%、カベルネ・フラン2%。プティ・ヴェルドーの作付け比率がやや高いという特徴があります。3か月毎に澱等を取り除きながら18~20ヶ月樽熟成させた後に、清澄・ろ過し瓶詰されます。こうして出荷されるポワフェレは「若い内から飲むことが出来、かつ長期熟成のポテンシャルも十分に持つ」と評されています。
そんなポワフェレを3ヴィンテージ垂直テイスティング出来たなんて・・・なんて幸せ❤美味しい料理も相乗効果で、本当に素晴らしいディナーとなりました☆またこんなワイン会を企画したいです!

今回のポワフェレ、飲んでみたい!と言う方に朗報☆こちらのサイトで購入可能です♪(残念ながら、78年は探しても見つかりませんでした・・・)


そしてパーカーポイント100点を獲得した2009年ヴィンテージはこちらで購入できそうです☆

CH.レオヴィル・ポワフェレ2009 No.94002
CH.レオヴィル・ポワフェレ2009 No.94002
価格:26,250円(税込、送料別)
いずれも残り在庫が少なくなっています。100点獲得したワインなので、今後おそらく手に入らないor価格が高騰することが予想されるヴィンテージ。今のうちに買って長期保存し、30年後位に楽しむのもいいかもしれませんね☆

レオヴィル3兄弟のうち、バルトンとポワフェレを制覇!こんなに短期間に制覇できるとは思っていませんでした。幸せだなぁ❤もっとも価格が高く手に入りにくいラス・カーズを制覇できるのはいつのことやら・・・。

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2013年6月7日金曜日

【前編】ボルドー垂直テイスティング・ディナー☆

この前1977年ヴィンテージを購入したワインショップを眺めていたら、な・なんと!70年代ヴィンテージ・ワインがまた入荷していました☆しかも同じシャトーの75・76・78年!急いでワイン友に連絡したら、「即買いせよ」とのご返答!オールドばかりもつまらないので2007年ヴィンテージを取り寄せてもらい、「75・78・07年 3ヴィンテージ垂直テイスティング会」を開催する運びとなりました☆
今回はそのレポの前哨戦「シャンパーニュ&白ワイン編」です♪

↓ワイン会に集まった全ワイン達☆ちなみに参加者は4人(笑)
 

場所は銀座のフレンチレストラン「ル・シャボテ」。このお店は、なんとワイン持ち込み無料コースもあるんです!事前に持ち込むワインを知らせておけば、大谷シェフがワインに合った料理を提供して頂ける☆なんていいお店❤

さて、まずは参加者全員がソワソワしながら見ていたシャンパーニュ!
COMTES DE DHAMPAGNE BLANC DE BLANC 2000 / TAITTINGER

言わずと知れたシャンパーニュの貴婦人、テタンジェ社のコント・ド・シャンパーニュ!コート・デ・ブランのグラン・クリュを含む、良質な畑のシャルドネ種のみで造られた「ブラン・ド・ブラン」です☆

注がれるさなからグラスの中から広がるエレガントな香りで、すでに心が躍る。「早く飲みたい!」と全身の細胞が訴えるかのよう。キメ細かい泡が弾ける度に香るエレガントでフローラルな濃厚アロマ。熟した洋ナシやリンゴの蜜香、バニラ、トースト、ホイップバター、ブリオッシュ。アカシアの花由来の蜂蜜香、ナッツ、ミネラル香。熟したシトラス系果実のピールのようなアロマも。クリーミーな泡が舌を包み、濃厚な柑橘系の果実味とシャープで溌剌とした酸が口中に広がる。そして永遠に続くのかと思わせるほど余韻が長く続く。そして「あー幸せ・・・」と思わず微笑みながら呟いてしまうほどの幸福感が残る。最高のフィネス。美味しい!!あー、やっぱりテタンジェ好きだなぁ。

そんなテタンジェ。フランス大統領主催の公式レセプションでも用いられている、いわばワイン大国フランスお墨付きのシャンパーニュ。本拠地ランスで家族経営を貫くメゾンの一つで、その歴史は1734年創立のフルノー社を起源としています。第一次世界大戦後、現テタンジェ社の礎を築いたピエール・シャルル・テタンジェ氏がシャトーとフルノー社を買収し、現在に至ります。
今回楽しんだ「コート・ドシャンパーニュ」の名は、9世紀から3世紀以上にわたり支配を続けた名家シャンパーニュ伯爵の一人「チボー4世」に由来しています。チボー4世の功績は何と言っても「シャンパーニュ地方のシャルドネ種の祖」をキプロスから持ち帰った事。今回飲んだシャンパーニュのシャルドネも、もしかしたらこのチボー4世シャルドネの子孫かも・・・。ロマンですね☆

続いて白ワイン!
CHASSAGNE MONTRACHET 2010 / PHILIPPE PACALET
フィリップ・パカレの村名ワイン、シャサーニュ・モンラッシェ!キャーー、パカレ!!めちゃくちゃ嬉しい❤今や自然派ワインを代表するパカレ。若かりし頃はロマネ・コンティの共同経営者プリューレ・ロック氏の醸造長を務め、あのロマネ・コンティ社の醸造長というオファーを辞退したという超天才醸造家です。辞退した理由が「自分が本当に造りたいワインを造る」ため。それ程の情熱を捧げて、ついに2001年ファースト・ヴィンテージをリリースするに至りました。シャサーニュ・モンラッシェは2009年がファースト・ヴィンテージ。2年目の2010年は、私が最近ハマっているヴィンテージなんです☆
ウキウキしながらグラスに注がれたワインを香る。グレープフルーツ、フレッシュなラ・フランス、フジリンゴのようなキメ細かいリンゴのアロマ。バターやサワークリーム、バナナのようなアロマ、キメ細かいミネラル香。時間が経つとともに、リンゴの蜜や軽い蜂蜜のようなアロマが現れてくる。口に含むと、豊かな果実味と酸味が口中に広がる。だけどやっぱりふくよかな印象。余韻もとても長い。これがまた、思い出すだけで幸せな気分に浸れる。あーー、パカレ大好き❤


コント・ド・シャンパーニュ、パカレのシャサーニュと相性抜群だった前菜がこちら、「自家製スモークサーモン サワークリームソース添え」。
スミマセン、正式名称はうる覚え・・・。2本のワインに共通しているバターやサワークリームのようなアロマが、この前菜のサワークリームベースのソースと完全にマリアージュ。スモークサーモンもアスパラガスも相性抜群!さすがシェフ。ただただ脱帽です☆

続いてもう一本の白ワイン。こちらはワイン好き過ぎて、GW休暇にオーストラリア・ワイナリー巡りに行かれたOさんのお土産ワイン☆ワイン・ラヴァー厳選のオージー白ワインとあって、期待がグングン高まります♪
CHARDONNAY CUVEE MV / PETERSONS
オーストラリアのハンター・ヴァレーにある、家族経営のワイナリー「ピーターソンズ」。2009~2011年のブドウをブレンドして造るMV(マルチ・ヴィンテージ)だとか。面白い!
グラスの中のワインの色合い!わぉ、濃いイエロー!香りはパカレと異なり、カリンやアプリコット、パイナップル、メロンのアロマ。ミネラル、バニラ、ナッツの香りも。ジャスミンの花のようなフローラルな香りが華やかで、まるで香水のよう。濃厚な果実味と共に、少し柑橘系ピールのような苦味を感じる、心地よい果実の甘やかなアロマが口に広がる。酸味も豊かだけど「シャープ」というよりは「ふくよか」なイメージ。アルコール感がやや強く、ガツンとくる豊満な白ワインでした!
このワイン。デザートの「ヌガー・グラッセ」と相性抜群でした!バニラアイスとアーモンドの味わいが、このワインのアロマと合致して、完璧なマリアージュを見せていました♪Oさん、すごく美味しくてクオリティーの高いワインですね!ありがとうございました☆

こんな素晴らしいワインたちで心も舌も肝臓も満たした後、ついに本日の真打登場!垂直テイスティングです☆そのシャトーは・・・メドック格付け2級「シャトー・レオヴィル・ポワフェレ」!詳細は近日アップ予定です♪(すぐ書きなさいって話ですよね・・・頑張ります!)

ちなみに、今回訪れたフレンチレストラン「ル・シャボテ」のHPはこちら!
本当に素敵なお店でした☆皆様もお気に入りのワインを携えて、シェフの素晴らしい料理とのマリアージュをお楽しみ下さい♪


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2013年6月5日水曜日

自然派ワイン@ミネラル(自由が丘)

「ワイン飲みに行こー!」という事になり、自由が丘近辺のワインバーを検索。
亀谷万年堂近くの踏切沿いにあるワインバー「ミネラル」をピック♪自然派ワインと自家製パン、そして電車を見ながらおいしいワインを飲めるというワインバー。鉄&ワインヲタが泣いて喜びそうな場所でした☆(私は鉄ヲタではありません、念のため(笑))

自分で選ぼうかとも思ったのですが、選択がいつも偏り気味なので店長レコメンドに乗ってみることにしました☆出会ったワインたちはこの3本♪
ZOZO 2004/ JULIEN COURTOIS
すみません!ジュリアン・クワトロのムニュ・ピノ100%っていうのは覚えていたのですが、名前とヴィンテージ忘れちゃって(> < )たぶん2004年のゾゾです。お店の人もこのヴィンテージで最後とか仰っていたので。
ムニュ・ピノ(Menu-Pineau)種という品種は初めてお目にかかります。ちなみにシノニム(別名)はアルボワ(Arbois)で、ロワールの地葡萄です。どんな感じなんだろう(ワクワク)。

かなり濃いめのイエロー。熟した洋梨、桃(ネクター)やリンゴの蜜、焼きリンゴのようなアロマ。少しタイムとかセージのようなハーブ香も。ミネラル感もあるし、酸化のニュアンスも感じる。香りからすこしまったりとした味わいかと思ったけど、豊かな果実味と酸味が心地よく、爽やかふくよかな味わい。同じロワールの主要品種でもあるシュナン・ブランとソーヴィニヨンブラン、どちらのニュアンスもある。ムニュ・ピノ結構好きかも☆
ジュリアン・クワトロのワイン。ビオディナミで育ったブドウを、ブドウに付着している自然酵母で発酵し熟成。ノンフィルターで瓶詰し出荷されます。私たちが飲んだワインがラスト。もう入荷の予定はないと仰っていました・・・残念!また飲みたいのにー。

PUTEUS VIDERE / LA TACHE
ラ、ラ・ターシュ??ドメーヌの名前がですけど(笑)。
ローヌのサンジョセフにあるドメーヌ。ビオロジック農法、自然酵母、SO2無添加、ノンフィルター。そして今回のワインの品種は・・・マルサンヌ100%!わぉ!マルサンヌ・ルーサンヌ混醸とかあ飲んだことありますが、100%は初かも☆またも未知への扉を開けてしまいます・・・
おー、南国の雰囲気(笑)。熟した洋梨、カリン、パイナップルのアロマ。少し甘い花の香りも。まろやかな果実味とキリっとしたミネラル感のバランスが良く、おいしい料理の相乗効果もあり、またもやグイグイ飲んじゃいました♪
ただ、個人的には1本目のムニュ・ピノ100%のほうが好み☆

さて、3人で飲み進めたこの飲み会。この辺りで結構酔いが・・・味の記憶はちょっとうる覚え気味です。あーまたもったいないことしたーー(> <)そんな状態で飲んだ最後の一本がこちら。

L'EBRESCADE 2005 / DOMAINE RICHAUD
フランス・ベスト生産者の一人にも選出されたマルセル・リショー氏が手掛ける、グルナッシュ種主体のローヌワイン☆最後にガツンとローヌ赤です♪
2005年ヴィンテージだけど、結構若い印象。チェリーやプラムのアロマ、何となく甘栗のようなほっこりとした甘い香り。胡椒やクローヴなどのスパイス感。しっかりとした果実味・酸味・タンニン。骨太のしっかりした骨格もあり柔らかな印象もあるので、結構飲みやすい感じ。
一緒に頼んだラムと相性抜群でした❤

ただ、詳細な味の記憶はございません!ワインよ、すまん!!

また飲みたいって思わせる3本。店長、素晴らしいワインをレコメンドしてくれてありがとうございます☆

私が味わいの記憶を若干なくしてしまった2本のうち、プテウス・ヴィデレはこちらで購入できるみたいです☆「自由が丘は遠い!」という方、要チェック♪


ちなみにワインバー「ミネラル」は「くちビル」というビルの1F。唇のマークが目印です☆

通っちゃいそうな予感❤


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2013年6月4日火曜日

シャトー・グロリア

先日アップした「シャトー・オーナー来日テイスティングイベント~シャトー・サン・ピエール編」に続き、今回は同オーナーのシャトー・グロリアのテイスティング・レポです☆

格付け4級シャトー・サン・ピエールの兄弟ワイン「シャトー・グロリア」。天使のファンファーレが描かれているエチケットがカワイイですね☆
メドック格付けが行われた1855年には、まだこのシャトーは存在していなかったため格付けには入っていませんが、格付けシャトー並みのクオリティーと評価の高いシャトーです。
サン・ピエールを購入するずっと前、1930年にこの土地でブドウ栽培を始めたアンリ・マルタン氏。格付け2級のシャトー・グリュオ・ラローズや、4級のシャトー・ベイシュヴェルなどの近隣のシャトーから、少しずつ畑を買い足し、今では50haという広大な畑でワイン栽培を行っています。そんな素晴らしい畑から造られるシャトー・グロリア。ロバート・パーカー氏からも絶賛を受ける程、品質の高いワインを造り出しますが、格付けで無い分お手頃価格で購入できる、かなりコスパの高いワインだそう。(元々はブルジョワ級でしたが、2003年の格付け見直しで申請を行わなかったため、現在はブルジョワ級でもなくなりました。)
作付け比率はカベルネ・ソーヴィニヨン65%、メルロー25%、カベルネ・フラン5%、プティ・ヴェルドー5%です。
さて、2009年と2004年を比較しつつ、いざテイスティング!
まずは2009年。かなりの凝縮感!カシスや煮詰めたベリーのアロマ。しっかりとした樽香、コーヒー、エスプレッソ、チョコ。クローヴなどのスパイス香。果実味・タンニン・酸味それぞれ非常に豊か。さすが2009年!
次に2004年。10年弱経っていますが、まだ若い印象。ただ、2009年と比較すると、コーヒーのアロマもどちらかと言うと濃いめの紅茶的。少しレザーや鉛筆のようなアロマも。味わいを比較してみると、2007年のほうが果実味もタンニンも全体的に穏やかでバランスが良く、今飲み頃を迎えている感じ。
トリノー氏に、このワインに合うおすすめワインを伺ったところ、2009年は赤身の肉、2004年は魚料理や、香り控えめのチーズを軽く焼いた一皿がお勧めとのことでした。また、いずれもチョコレートとの相性は抜群だよ!とおも仰っていました。
確かに、2004年のような少し控えめなボルドー赤には、ムニエル系とかグリルした魚(白身でもマグロとかの赤身でも)と一緒に食べてみたい☆いつもはこのようなワインには鶏肉を合わせていたけど、次回はぜひ魚料理と合わせてみようと思います!また、香り控えめのチーズを軽くオーブンとかで焼いて食べるっていうのも美味しそう!前にエポワス焼いて家中がすごい匂いになってしまったので(美味しかったですが・・・)、ブリーやカマンベールで試してみようかと思います♪レパートリーが増えて嬉しいなー❤

そんなトリノー氏のグロリア。この味わいでこの値段、本当にお買い得!以下のサイトでお買い物できますので、ぜひ皆様もトリノー氏おすすめ料理とのマリアージュ、試してみて下さいね☆


シャトー・グロリア[2004]【750ml】 Chateau Gloria
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価格:4,800円(税込、送料別)

なかなかシャトー・オーナーを話しながらテイスティングする機会は得られないので、今回は本当に楽しく勉強できました!またこういったイベントがあったら、ぜひ参加してみたいです☆

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2013年6月3日月曜日

メドック格付け制覇~Ch.Saint Pierre

週末に、以前ご紹介した「シャトーオーナー来日テイスティングイベント」に行って来ました☆

フランス・ボルドーのサンジュリアン村にある2シャトー「シャトー・サン・ピエール」「シャトー・グロリア」のオーナー、ジャン・ルイ・トリオー氏が来日。30年ぶりだそうです♪

今ボルドーは雨ばかりらしく、東京で久し振りに晴天が見れて嬉しいです、との事。ボルドー、雨が続いてるんですね。
「今日のイベント参加者を見渡して、こうして若い人や女性がたくさん参加している。日本のワイン消費者層が成熟してきた事が伺えて嬉しい」的なことも仰っていました。女性に目が向くあたり、さすがフランス人なのでしょうか。
そんな話の後、自身のシャトーについての話になりました。今回は前編「シャトー・サン・ピエール」についてご紹介します☆

CH.SAINT PIERRE / SAINT JULIEN
フランス・ボルドーのサンジュリアン村に位置するシャトー・サン・ピエール。同じく格付け4級のシャトー・ベイシュヴェエルの裏にあります。西はグリュオ・ラローズ、東はデュクリュ・ボーカイユに隣接と、地理的な条件はかなり高く、カベルネ・ソーヴィニヨン種を育てるのには理想的な土壌だそうです。
シャトー・サン・ピエールの規模は17haと非常に小さく(メドック・シャトーの規模は通常30-40ha)知名度もあまり高くはありませんが、「格付けシャトーで最も過小評価されているシャトー」と評されるほど、そのクオリティーは高く、(知名度の低さ故)コストパフォーマンスも優れています。
作付け比率は、カベルネ・ソーヴィニヨン 70%、メルロー 20%、カベルネ・フラン 10%。50%新樽比率のオーク樽で18ヶ月熟成された後に瓶詰。ワイン栽培のモットーは「自然に任せる」だそうで、自身が行うことは「ブドウが健全に育つ手助け」だけで、なるべく人の手をかけずに、テロワールを体現するワイン造りを行っているそうです。トリオー氏はこのスタイルを「小さな子供が安全に道を歩けるように寄り添っているよう」と表現していました。あくまで歩くのは子供の意志。歩かせるような事はしない。なるほどねー。

シャトーの歴史についても簡単に説明していました。シャトー自体の歴史はメドックでも古く、300年前に遡ります。様々なオーナーの手に渡った後、トリオー氏の手に渡ったのが1981年。最初はシャトーのみを購入。翌年からブドウ栽培を開始したそうです(シャトーを購入したのは、彼の義父「アンリ・マルタン氏と言っていたかもしれません)。

さて、そんなシャトー・サン・ピエール。3ヴィンテージを垂直テイスティング!ワーイ☆

まずは2009年。カシス、ベリーなどのフレッシュな果実のアロマ。少しスモーキーな印象。タバコやコーヒー、ダークチョコ、クローヴなどの香りが心地よい。時間と共に、少しミントやユーカリのような香りも感じられました。事前にデキャンタージュされていたからか、味わいは凝縮感も感じられるけど比較的柔らか。果実味・タンニン・酸味のバランスが非常に良い一本でした。2009年は乾燥し日照もかなり多かった年だけあり、果実味たっぷり凝縮感溢れる味わいでした。
次いで2007年。うわ、土付きごぼう!!かなり土の印象。生のジャガイモとか、濃いコーヒー、カカオ、アーモンドの渋皮、杉。果実香はあまり感じられず、青っぽさが目立つ。2007年は涼しく日照もあまり多くなかった年。なので、果実味が乏しく青っぽい香りや土っぽい香りがメインとなったようです。
最後に1998年。ドライベリー系のアロマ、カカオ、チョコ、エスプレッソ。レザーや腐葉土、森、スーボア、キノコのような香りも感じられる。タンニンもこなれてきてまろやかな味わい。どことなく、醤油のようなニュアンスもある。イメージ的には、2009年と2007年の中間くらいの味わいだったワインが熟成したような感じ。
同じ畑・シャトーのワインでも、ヴィンテージによってこんなに香りや味わいが違うのか!と驚きの連続でした。2009年は今でも楽しめるし、熟成させても楽しめそう。また、赤身の肉料理やチョコなんかと合わせたい味わい。2007年は今は青さや土感が強いですが、「熟成させることによって土感はキノコのようなアロマになり、旨味がグッと増すと思いますよ」との事。そして今飲むなら、ワイン単体で楽しむより「牛肉と牛蒡のしぐれ煮」などの和食と合わせると良いかもです。1998年に関しては、ワイン単体でこのジンワリおいしい味わいを楽しんでもいいし、醤油を使った和食と合わせても良さそう♪

そんなわけで、勉強にもなったし何より楽しかった!
ちなみに、トリノー氏とお話ししたところ、毎日ワインを飲むが、ワインはあまり買わないとのこと。なんと、自身のシャトー・ワインと、メドック・シャンパーニュ等フランス各地のシャトー・ワインと「物々交換」しているそうです☆まぁお中元やお歳暮みたいな感じで、シャトーのワインを贈ると、そのシャトーのワインが返礼として帰ってくるそうです。(シャトーを訪ねてお互いのワインを贈り合う、みたいな感じ??)
また、彼の赤ワインは肉料理でも魚料理でも合うらしいですが、どんな料理方法を試しても「牡蠣」とは合わない!と仰ってました。最後に「牡蠣料理とだけは一緒に飲んじゃだめだよ!」と釘を刺されました(笑)。あと、「和食ならすき焼きがイイですよ☆」と伝えたら「じゃあ今度君の家にご馳走になりに行くよ!」なんてノリで話して下さる、生真面目さの中にも人間味&ユーモア溢れるステキなジェントルマンでした☆

そんなトリノー氏のサン・ピエール。2009・2007年ヴィンテージワインはこちらのサイトで購入できるみたいです♪(98年は見つかりませんでした・・・)



ぜひ味わいの違いを試してみて下さい!面白いですよー(^ ^)/

いつかボルドーに旅行に行けたら、ぜひトリノー氏のシャトーを訪れてみたいです☆


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