2013年10月24日木曜日

ピンティア by ベガ・シシリア

前回楽しんだ熟成ブルゴーニュ。そのシミジミした旨味を十分堪能した後は、力強さを堪能☆
という訳で、今回は「スペインワイン」編です♪

スペインワイン。一概には括れないその豊富なバラエティ。まだまだ自分のワイン知識が乏しかった頃は(今でもですが・・・)、正直スペインワインを「濃いねー」って具合に、一括りに捉えていました。そんな私の目を覚まし、しかもワインにどっぷりとハマるきっかけとなった「'78 ムリエタ」。この美しい熟成テンプラニーリョを味わった時の感動と、ワインというお酒の底知れぬ深さに畏敬の念を覚えた事は、今でも忘れられません。
その後ボチボチと知識も増え、その知識の上ではスペインワインの個性豊かさを知っているつもりですが、恥ずかしながら経験的には無知。

という訳で、今回頂いたワインは、スペインワインのプロフェッショナルがお勧めする一本!非常に楽しみです☆

←2006 PINTIA / BODEGAS Y VINEDOS PINTIA
スペイン・カスティーヤ・イ・レオン州のDOトロで造られるピンティア。100%テンプラニーリョで造られるワイン。どんな味わいなのでしょうか。

グラスに注がれたワイン。心地よいベリーの香りが漂う。その色濃いガーネット色のワインは、とにかく果実の凝縮感が凄い。カシスやブルーベリー、ブラックチェリー、ブラックカラントのアロマ。杉や森の木、質の高い鉄分を含んだ黒土、コーヒー、チョコレート、ミント、クローヴなどのスパイスの香り。その複雑で奥深い香りを堪能した後、じっくりと味わってみた。凝縮した果実味は、ジャムのような濃密さ。同時に豊かなタンニンや酸味が、バランスの良さを演出。舌触りは柔らかく滑らか。ただやみくもに力強いだけじゃない、エレガンスを感じる味わい。うん。美味しい☆
今回味わったピンティア。大樽醗酵のあと、フレンチ&アメリカンオークの新樽で12か月熟成された後、さらに瓶内で24か月熟成。

7年熟成を経てた今、まだまだパワフルだけど、やっと少しこなれ感が出てきた感じ。ちょうど飲み頃に差し掛かったけど、まだまだ十分熟成のポテンシャルを秘める。あと10年ぐらいしたら、全ての要素が一体感を増し、より洗練された味わいになりそう。
みんなでワイワイと、テンプラニーリョが良い熟成を経るとめちゃくちゃ美味しいよねって話になりました。熟成すると、なんだかセピア色なイメージの味わいになり、余計なものが削がれ、研ぎ澄まされた味わいに変化するそうです。このピンティアも、あと10年経った頃、そんな味わいに変化しているのでしょうか。そんな未来を思い描きつつ、今現在のピンティアをたっぷりと堪能しました☆

そんなピンティア。スペインの最高峰「ウニコ」の生産者「ベガ・シシリア」を買収したスペインの資産家「アルバレス家」がスポンサーとなり、DOトロのサン・ロマン・デ・オルニハ村にて、新たに造られたワインです。なぜこの地でワイン造りを始めたのか。それはこの地の奇跡的なテロワールにあります。

どれ程奇跡的なのか・・・この先は、こちらのウェブサイトで☆

「ボデガス・イ・ビニェードス・ピンティア」@ミリオン商事→http://www.milliontd.co.jp/winery/42

この他にも、素敵なワインがたくさん紹介されていますよ♪

次回はワイン会最終編、魅惑の生まれ年ボンヌゾー編です☆


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2013年10月22日火曜日

80年代ブルゴーニュというチャレンジ

前回のムルソー・テロワール比較に続き、今回は「ブルゴーニュ古酒」編です。

ワインショップでこの80年代ブルゴーニュを見た時、正直

「まだ生きてるのかなぁ・・・」

と半信半疑でした。
ただ、これ程古いブルゴーニュを飲んだことが無かったので、

「よし、何事も経験!買っちゃえ☆」

と。まぁ気持ちの半分は

「ワイン会の良いネタになるな」

っていう思惑でしたが(笑)

そんなわけで、今回私が持ち込んだワインがこちら☆

←1985 CHOREY-LES-BEAUNE / NICOLAS POTEL

コ、コルクが!!!予想はしていたのだけど、コルクが大変!!少しでも力加減を間違えて抜栓しようものなら、確実に折れてしまう感じの脆さ。ゆっくり、ゆっっっっくり時間をかけて抜栓しました。(お店が忙しい時はセルフなんです)

何とか液面に落とすことなく、無事抜栓したブルゴーニュ古酒。液面の淵はオレンジ色に染まり、深部はセピアがかったレンガ・ルビー色。その色合いはまるで、晩秋の紅葉を思わせるかのよう。
香りはどうだろう。ドライイチジクや紅茶の茶葉、落ち葉に覆われた森の土。そしてなにより、トリュフのような香りが非常に強い。
一口含んでみた。イチジクのような果実の旨味が、フワっと口中に広がり、カツオ出汁やシイタケ出汁のような、アミノ酸が凝縮した旨味が舌にジュワっと広がる。
うわ・・・まだ生きてる。デキャンタしたり、空気を入れながらグラスに注いだら、完全に逝ってしまう位の繊細さ。ギリギリのライン。でも、このワインは、確実にまだ生きてる。昔は生き生きとした果実味や酸味を携えていたんだろうな、という風格を残しつつ。
好き。このシミジミとした旨味。本当に大好き。エポワスのようなウォッシュ系チーズとも相性が良さそう。でも日本人の味覚としては、繊細な和食の風味に合わせたい。赤ワインだけど、お寿司にも合うんじゃないかと思う。特に赤酢シャリで握った寿司、昆布〆金目なんかと合わせてみたい。今なら松茸なんかとも相性いいのかな?

ネゴシアンのニコラポテル。正直ちょっと厳しいかとも思いましたが、かなり楽しめました!
掘り出し物、チャレンジ大成功でした☆

そんなニコラポテル。ショレイはもう売り切れてましたが、同じ80年代でシャンボールV.V.見つけちゃいました!


ショレイでこんなに美味しかったのだから、シャンボール・ミュジニー、しかもV.V.なら、もっと旨味が凝縮しているかも・・・しかも89年・・・。の、飲みたーーーい!!

そして真逆ですが、ニコラポテルのボジョレー、あと1カ月ちょっとで解禁みたいですよ☆


今年はちょっといいボジョレーを買ったほうが得策らしいです♪
・・・って、もうボジョレーの時期なんですねぇ・・・早すぎる!

さて次回は、打って変わってパワフル・スペイン編です!


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2013年10月19日土曜日

ミクルスキのムルソー比較

前回の「最高に美味しいアルザス・リースリング」に続き、
「ミクルスキのムルソー比較」レポです☆

フランス・ブルゴーニュ地方のムルソー村は、コート・ド・ボーヌ最大の村で、白ワインの名産地として非常に有名です。特級畑はなく、1級畑も3つだけですが、村名ワインの質が非常に高いと評価されています。ムルソーの特徴的な香りと言えば「バターとヘーゼルナッツ」。そして柔らかく芳醇な味わいを楽しめます。昔のムルソーは「重厚で肉付きの良い」味わいがほとんどでしたが、生産者元詰めが主流になると、1級畑の東にある斜面下部の平地でできる重厚で肉付きの良い「古き良き」ムルソータイプの他に、斜面上部で造るエレガントでミネラル豊かなタイプのワインが造られるようになったそうです。

そんなムルソーを2本持ってきたワイン友達。どちらかが村名、どちらかが1級畑だそう。そしてもちろんブラインドで飲もうという事になって・・・。どうしよう、分かる気がしません(笑)!

グラスに注がれた二つのワインを見比べてみる。うん、見た目はさっぱり分かりません。ただ、若干のグリーンノートが伺えるため、どちらも若いヴィンテージの様です。
香りを比べてみる。グラスBはムルソーらしいバターやナッツの香り。樽を使ったような香りメインで、果実味などは前面に出てこない。一方グラスAは、ムルソーらしい重厚な香りや樽香というよりは、果実の香りやミネラル感が全面に香る。
味わいを比べてみた。グラスBに比べると、グラスAは豊かな果実味もあるが酸が非常に強い。グラスBは果実味と芳醇な味わいのバランスが良い。ただ、どちらが美味しいかと聞かれると、圧倒的にグラスAのほうが魅力的だし美味しい。
色々考えた結果、グラスBのほうが樽感が強そうな香りがしたので1級畑(一般的に、樽香が強い新樽比率の高いワインのほうが畑の等級が上であるため)、酸の強いグラスAが村名と予想。

結果は・・・


グラスA(写真左) 2011 MEURSAULT CHARMES / FRANCOIS MIKULSKI
グラスB(写真右) 2011 MEURSAULT / FRANCOIS MIKULSKI

完全に間違えました(> <)

そうか、グラスAがシャルムか・・・。ワイン友達曰く、グラスAのほうが樽のかかり方がキレイだそうで・・・ふむふむ、その表現頂きました☆ 

というか、ムルソーといえばグラスBのような芳醇で肉付きの良い香りを思い浮かべる。そういう意味では、非常にムルソーっぽい「The ムルソー」なイメージ。一方グラスAは、しっかりとしたミネラル感、酸味、エレガンス・・・あ!!冒頭でお話しした傾向じゃないですか!シャルムはムルソーの上部区画。ということは、エレガントでミネラル感溢れるタイプ☆一方、斜面下部のブドウもブレンドして造る村名ワイン(グラスB)は、重厚で肉付きの良い味わいに仕上がる・・・。なるほど。勉強になりました。そういうことかぁ。

その後大き目のグラスでゆっくりと楽しんでいたら、グラスAの香りがどんどん開き変化していく。まさに目くるめく変わりよう。どんどん華やかでフローラルなアロマや香水、蜂蜜、芳醇な果実味、豊かなミネラル香。非常に官能的でセクシーな香りに変化していく。ウワォ☆やだ、これ大好き❤

ちなみに、ボトルに残ったシャルムを頂き、4日ほど家の冷蔵庫で放置した後に飲んでみたのですが、まだまだ華やかで官能的な香りを楽しめ、十分その芳醇な味わいを楽しめました♪さすがです!

フランソワ・ミクルスキの造る白ワイン。樽熟成の新樽比率は低く、ブルゴーニュ・ブランで5%、1級でも20%だそうです。1級畑のシャルムは、1913年、1939年、1998年に植樹した3区画のブドウで造られます。また、1913年の古木のみで造るワインもあるそう。飲んでみたいなぁ。

前回のテロワールを学んだワイン会に続き、幸運なことに、ムルソーのテロワール違いを知る機会に巡り合えました♪また一つ学べて、本当に幸せ❤貴重な経験、ありがとうございました!

次回は魅惑のブルゴーニュ・オールドヴィンテージ編。80年代のブルゴーニュ、果たして生きているのか逝ってしまっているのか・・・。チャレンジの結果はいかに??


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2013年10月17日木曜日

最高に美味しいアルザス・リースリングを味わう会

「最高に美味しいアルザス・リースリングがあるんだけど」
この一言が発端となり、金曜夜にワイン会を開催しました☆
ワイン無料で持ち込みOKプランのあるフレンチレストラン「ル・シャ・ボテ」。
いつもお世話になっております♪

そんなわけで、参加者それぞれこだわりのワインを持ち込んだ結果・・・

4人でこんなに飲んじゃいました・・・。



最初のレポは、メインのリースリングから!

← 2007 ALSACE RIESLING CLOS STE HUNE / DOMAIN F.E. TRIMBACH

「アルザスのロマネ・コンティ」と呼ばれるクロ・サン・テュヌ。某有名ソムリエも絶賛のリースリングだそうです。楽しみ!

黄金色のワインがグラスに注がれ始めた瞬間、辺りにもの凄く華やかな香りが広がる。ドキドキしながらグラスの中の香りを嗅いでみると、まずはその圧倒するフローラルな香りに驚く。リースリング特有のペトロール香も華やかで素晴らしい。このペトロール香がこれほどプラスに働いているワインに初めて出会ったかもしれない。
さらに香りを探索してみる。シトラス、リンゴ、洋ナシ、白い花、花の蜜、香水、石灰、火打石、ミネラルなどの香りが華やか。口に含むと、凝縮した果実味、豊かな酸やミネラルが広がり、果実香とフローラルなアロマが口・鼻に広がり、その素晴らしい香りが非常に長く留まる。ボトルのちょうど中間ほどまで飲み進めると、より果実や香りの凝縮感が増す。うわーーーー!美味しい!!!

アルコールは13%ほどあり、2007年に造られてからちょうど6年の熟成を経たクロ・サン・テュヌ。7年位熟成させた時が飲み頃のピークらしく、今回私たちは、まさに飲み頃を迎えたクロ・サン・テュヌを味わうことが出来たようです。いやー、幸せです☆

このワインを手掛けているトリンバック家は、アルザスの地で4世紀に渡りワイン造りを行っている、歴史あるドメーヌ。今回頂いたクロ・サン・テュヌという畑は、アルザスの特級畑ロザケール内の区画で、トリンバック家が単独所有(モノポール)しています。この畑にはリースリングのみが栽培されており、世界中のワイン評論家から「世界最高のリースリング」と評されています。
この畑の土壌は石灰質主体。水捌けの良い畑で栽培されるリースリング。低収量かつ収穫を出来るだけ遅らせることで、最大限に凝縮し熟したブドウが得られるそう。このブドウで造られるからこそ、このワインはこんなにも凝縮した素晴らしい香り、幾重にも折り重なる複雑性や深みがあるのかもしれませんね。

いやはや、本当に素晴らしいワインに出会っちゃいました!リースリング万歳☆

次回はムルソー・ブラインド編!私の結果はいかに・・・


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2013年10月16日水曜日

セラファンのテロワール比較

少し時間が空いてしまいましたが、前回の「白ワインテロワール比較」に続き、今回は赤ワイン・テロワール比較です☆

赤ワイン2種をブラインドで比較。
どんな違いのあるワインか、ドキドキしつつテイスティング!

グラスの中のワイン。どちらも色合いは、エッジがややオレンジがかったルビー色。若いワインではなさそう。二つのワインに共通しているのは、凝縮したベリーのアロマやワイルドローズ、なめし革、葉巻、紅茶、森や森の下草の香り。深い果実味、豊かなタンニンと酸味。果皮の旨味。ただ、一つ目のワイン(A)のほうが、やや若い印象。二つ目のウィン(B)には、ドライフルーツやドライフラワー、腐葉土のニュアンスがあり、Aより少し深い森の印象。

なんとなく、二つのワインの方向性が同じ気がしたので、同じ造り手、同じ土地のヴィンテージ違いなのでは?と分析。ブルゴーニュのコート・ド・ニュイの村だとは思うのだけど、ワインの要素の中で、これといった決め手の特徴が見当たらず、村が特定できない。

うーーん、としばらく考えた末、果実の旨味と凝縮感が前面に出てる感じがしたので、ニュイのなかでも南の村、ニュイ・サン・ジョルジュの村名ワインのヴィンテージ違いと予想。

正解は・・・

A(写真左)
2003 CHAMBOLLE-MUSIGNY 1er CRU LES BAUDES / SERAFIN PERE & FILS

B(写真右)
2002 GEVREY-CHAMBERTIN V.V. / SERAFIN PERE & FILS

造り手はA.B.ともに、セラファン。テロワールとヴィンテージ違いでした。間違えたー!


ブルゴーニュグラスに変え、改めてゆっくりと二つのワインを堪能。ありがちなことですが、正解を聞いてから味わってみると、確かにAのシャンボールには、森の泉のようなキレイなミネラル感と瑞々しさを、Bのジュヴレにはワイルドさと深い旨味を感じました。

間違えちゃったけど、二つともめちゃくちゃ美味しい!!

果実や大地の旨味、キレイに溶け込んだタンニン。滑らかな味わい。そして時間が経てば経つほど、フローラルな香りと熟成からくるダシの旨味のような香りも広がってくる。

やっぱりブルゴーニュは美味しいなぁ❤

造り手のセラファン。ワイン造りにおいて、名あるべく人の手を加えず、その土地で育ったブドウ本来の旨味を引き出すスタイルで、清澄やろ過は行わないそうです。クリスチャン・セラファンを当主としてワイン造りを行いつつ、姪にワイン造りを継承しているとか。先代の父がドメーヌを始め、ワイン造りを行っていた頃は、新樽を使い過ぎないスタイルでしたが、クリスチャン・セラファンの代からは、一番下のキュヴェ以外は新樽熟成させるスタイルになったそうです。そのため、若いヴィンテージはかなりタニックですが、10年以上の熟成を経ると、純粋な果実味とテロワールの個性が表れ、初めてセラファン・ワインの素晴らしさが味わえるのだとか。

セラファン、大好きな生産者リストに早速加わっちゃいました☆見かけたら買って熟成させよっと♪


そんなわけで、同じ生産者のテロワール違いをたっぷり勉強させて頂きました!やはり方向性やスタイルは似ているけど、少し違いがある。その違いがテロワールやヴィンテージの違い。うん、難しい!ですが、どんどん掘り下げてみたい誘惑・・・。かなり深いトピックなので、掘り下げ始めると大変なことになる予感満載です(笑)


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2013年10月8日火曜日

バタールとピュリニーの比較という至福

前回のワイン会レポ①に続き、今回はプレミアム白ワイン比較編です!

今回のワイン会。メインは「ルイ・ラトゥールのバタール・モンラッシェ」!!
バタールが飲める日が来るなんて・・・❤

結果から言いますと・・・本っっっ当に美味しかった!
そして非常に勉強になりました♪
こんな素晴らしいブルゴーニュの畑を、
同じ生産者で比較できる機会に恵まれるなんて・・・幸せ者です☆

プレミアム白ワイン一杯目はブラインドで。分かるかなぁ。


綺麗な黄金色。バター、バニラ、蜂蜜の香り。その中に花、シトラス、洋ナシ、リンゴ、リンゴの蜜のアロマ。ボリューミーな果実味。酸も豊かだけどまろやか。
ブルゴーニュのシャルドネ。AOCは、バターの香りが強いことからシャサーニュと予想。ヴィンテージは、蜜香があり熟成感が出てきていること、果実の凝縮感が強いことから、ブルゴーニュ白ワインのグレート・ヴィンテージの一つ2002年と予想。

正解は・・・
2005 PULIGNY-MONTRACHET 1ER CRU SOUS LE PUITS / LOUIS LATOUR

ピュリニーか!ヴィンテージも間違えちゃいました(> <)
(新樽比率は50%)

大きなグラス(モンラッシェグラス)に移すと、ミネラル感と香水のような香りが溢れだす。フローラルでエレガンス。だけどピンっと一本筋が通ったような、力強く緊張感のあるミネラル感。そうそう、これこそ私が思っていたピュリニー。美味しいなぁ❤

ちなみに、抜栓はワイン会当日の朝(前日だったかも・・・)だそうです。
しっかり香りが開いていて、最高の状態を楽しめました♪
やっぱり抜栓のタイミングや、グラスの選択は大事ですね☆

フランス・プルゴーニュ地方にあるピュリニー・モンラッシェ村。
ここはブルゴーニュの白ワイン最高峰の村とも評されています。
ブルゴーニュ・ワインの評論家の一人「ジェスパー・モリス」氏曰く、
ピュリニーで生産される白ワインは
「クラシックなスタイル」
「魅力溢れる豊かな花の香りと、鋼鉄のような骨格」
「ムルソーやシャサーニュより緻密で質が高い」
ことが特徴とのこと。

ピュリニー村には
「モンラッシェ」
「バタール・モンラッシェ」
「ビアンヴニュ・バタール・モンラッシェ」
「シュヴァリエ・モンラッシェ」
という4つグラン・クリュ(特級畑)が存在する事からも、その品質の高さが伺えます。

そして今回のピュリニーは、「スー・ル・ピュイ」という一級畑のブドウのみで造られています。
この畑の名前「ピュイ(井戸)」。かつてここにあった泉が名前の由来だそうです。
コート・ド・ボーヌ1級では最高標高の畑とのこと。

さて、次はいよいよ・・・♪

1999 BATARD-MONTRACHET GRAND CRU / LOUIS LATOUR

きたーーー!バタール・モンラッシェ❤ブラインドはせず頂きました。
(新樽比率は100%)

濃い目の黄金色~琥珀色。2時間前に抜栓し、デキャンタしたそうですが、フローラルでバターやバニラの香りを感じるも、始めは全体的に霞がかっていて、真の姿が隠れている。時間をかけて、ゆっくりと香りが開くのを待つ。しばらくの後、目を覚ましたバタールがそこにいた。感涙。シトラス、白桃、洋ナシのコンポート、リンゴの蜜、アカシアの蜂蜜、白い花、香水、紅茶のようなニュアンス、甘露飴のニュアンス。成熟した果実味、溶け込んだ酸味、骨格・芯の強さを与える豊かなミネラル。上質な天然フローラルな香水の香りが、永遠に口の中にとどまり続けるかのような余韻の長さ。「高貴」以外に、表現する言葉が見つからない。
バタールの特徴である
「豊かな風味」
「重厚で力強く骨格がしっかり」
が見事に体現されていました。

今まで飲んだワインの中で、おそらく一番美味しく、そして感動を覚えたワインでした。

ちなみに生産者のルイ・ラトゥール社は、200年以上前からワイン造りを行っていた、
ブルゴーニュを代表する造り手の一つ。
ブルゴーニュで名高い白ワインの一つ「コルトン・シャルルマーニュ」の生みの親なんだとか。
そんなルイ・ラトゥールが所有するバタールの畑は、ピュリニー村に位置するそうです。

今回の白ワイン比較で、同じブドウ品種や生産者でも、
テロワールが異なると、こうまで香りや味わいが変わるんだってことを改めて学びました。
ピュリニー1級は、十分感動を与える位の美味しさなんだけど、
やはりバタールと比較すると、スケールが小規模で、
香水のアロマが弱く、高貴なイメージまでは湧かない。
だけど、バタールに似た芯の強さやフローラルなアロマは楽しめた。
同じ村にある畑なのに、こんなにも違うんですね。
土壌の個性と大切さを改めて痛感しました。

数日経った今でも、あの感動が薄れません。
あの感動を超えるワインに出会えるのかなぁ。バタール、恐るべし!


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2013年10月7日月曜日

勉強させて頂きます☆ 週末ワイン会①

前回のワイン会で、主催者のワイン師匠に

「同じブドウ品種なのに、造り手やテロワール、ヴィンテージといった要因で、香りや味わいがこんなに変わっちゃうんだね」経験を積みたいです!

と申し出たところ、早速素晴らしいワイン会を企画して下さいました!
しかも、一番知りたかったブルゴーニュのテロワール&ヴィンテージ違い☆
そして憧れ続けた「バタール・モンラッシェ」を用意して下さいました!!

今回楽しませて頂いたワイン達はこちら☆

なんて豪華なラインナップ・・・嬉しすぎて泣けてきます(T T)

今回はこのワインの中から、ブルゴーニュ以外のワインレポです☆

もちろん今回のワイン会もブラインド。
ブラインドで飲むほうが、そのワインの本質をしっかり分析できるのでうれしい限りです!

が・・・。
一足遅れて到着したため、途中までは一人ブラインド・・・。
妙に緊張感漂う皆さんの視線。
大会のような緊張感(出たことないですがw)。
かすかに震える手を、スワリングでごまかす私(笑)

そんな空気感の中、一杯目の泡をブラインド☆

濁りのあるワイン。柔らかい泡。イースト香、洋ナシ、白ブドウの果皮の香り。優しい果実の旨味、爽やかな酸味、後味に残るハーブの香り。
前回のシードルが強く印象に残っていたため
「あれ、リンゴっぽいかも・・・まさか今回も???」
とも思いましたが、ビオ感とハーブ香、淡い果実香から、
「ロワールのソーヴィニヨン・ブラン」と予想。

正解は・・・
2011 PETILLANT NATUREL SAN PAGNE / LUDOVIC CHANSON

ロワールのシャルドネでした!品種違い(> <) 
微発砲タイプの「ペティヤン」。仕事終わりの体に染み入る美味しさでした♪

二杯目は白ワイン!

色合いは濃い目で黄金色。洋ナシのコンポート、カリンのアロマ。アカシアなどの花、ハチミツや蝋、ペトロール香。甘みを感じる豊かな果実味、酸味も豊かでエレガントな味わい。甘やかで爽やかでフローラル。
ドイツかアルザスのリースリングかな?とも思いましたが、
以前ワイン友達が飲ませてくれた味わいに非常に似ていたため、
アルザスのピノグリと予想。

正解は・・・
2009 PINOT GRIS / DOMAINE PAUL BLANCK

的中!!やったー☆経験は大事!
ちなみに、このワインとポテトサラダの相性が抜群でした。

次に今回のメインテーマ「白ワイン2種比較」。こちらのレポは次回アップします☆

続いて赤ワイン一杯目。

ここからはみんなで一緒にブラインド。
やっと緊張感から解放されました(笑)

イチゴやブルーベリーなどのベリーのアロマが豊か。少しキャンディー香も感じる。濃厚な果実味、酸味も豊か、結構タンニンしっかり。
キャンディー香から、ボジョレー・グランクリュのガメイ種!と予想。
でもその後に、
「胡椒のような香りがしますよね?」というコメントを聞いて
「確かに!!」と・・・。とりあえず予想は撤回。
もう一度素直な心で、しっかり深く分析。
このはっきりしたベリーの香りと、スミレ、胡椒や黒オリーブ、タバコのニュアンス。力強く豊かなタンニン。
何となくエルミタージュのシラーっぽいけど、こんなチャーミングさはないはず。かと言って、南ローヌのような温かみを感じるわけでもない。
という事で、北ローヌのシラー&グルナッシュと予想。

正解は・・・
LE CANON / LA GRAND COLLINE

当たったー☆って言っても、「黒胡椒」コメントが無ければ「ガメイ」と答えてたので、若干人のコメントに後乗り感ありですが・・・。


次回はワイン会のメインテーマ「テロワールやヴィンテージの違いを味わう」ブラインド・白ワイン編です☆


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2013年10月2日水曜日

カパンネッレ 来日テイスティング・イベントに行って来ました☆

この前の日曜日に、来日テイスティング・イベントに行って来ました☆
ワイナリーは「カパンネッレ」。イタリア・トスカーナ地方キャンティ・クラシコにあるワイナリーです。

テイスティングのラインナップはこちら。
2010 シャルドネ
2006 シャルドネ
2010 キャンティ・クラシコ・レゼルヴァ
2005 ソラーレ
2008 50&50
(残念なことにボトルの写真撮るの忘れちゃいました・・・)

ワイナリーからいらっしゃったマニュエルさんによるワインの説明を聞きつつ、質問しつつワインを頂く。非常に学ぶ事の多い、贅沢な時間でした☆さっそくテイスティングしたワインの感想とマニュエルさんのお話をレポします☆

2010 CHARDONNAY
色合いは中程度のイエロー。リンゴや洋梨、爽やかなリンゴの蜜、白い花、トースト香、火打石などのミネラルのアロマ。酸味・果実味は豊かだけど、ミネラル感に溢れていてエレガントな印象。余韻に果実味とバニラのニュアンスが広がる。ミディアムボディ。

2006 CHARDONNAY
かなり濃い黄金色。熟成感が漂う。桃のシロップ漬け、熟したリンゴの蜜、カラメル、蜂蜜、バニラのアロマ。リッチで芳醇な味わいで、いい具合に熟成した香りと、凝縮した果実味が口の中に広がる。2010年と比較すると、成熟度や凝縮感が比べ物にならない。え?同じシャルドネですか??と思わず聞いてしまいました。 

「2010年シャルドネ。今はフレッシュな印象だけど、数年の熟成を経て、2006年のようなカラメル香やハチミツ香、シェリー香やナッツのニュアンスなどが出てくるだろう。ただし、熟成しても2006年のような濃密な味わいではなく、あくまでもミディアムボディには変わらないと予想する。飲み頃ピークは今から3-4年だろう。
その点、2006年は長期熟成型。もうすでに7年熟成しているが、今後もまだ熟成可能。やはり2006年は特筆すべき偉大なヴィンテージで、なかなかこれほどの凝縮感を与えるヴィンテージはない」とも仰っていました。ヴィンテージによる違いを知る良い機会になりました♪

2010 CANTI CLASSICO RESERA
カパンネッレのキャンティ・クラシコは、その土壌由来のアロマが特徴。品質には十分こだわっていて、ミディアムボディでとても飲みやすい味わいに仕上げているそうです。マニュエルさん曰く、キャンティ・クラシコは「料理と共に楽しむ」というコンセプトが重要なのだとか。キャンティクラシコは、長期熟成だったりワインだけを楽しむことを目的としていない。あらゆるタイプの料理と相性の良さを見せ、お互いを引き立てる。これこそがキャンティクラシコの真髄であり、世界中に愛される所以なんだと力説していました。

そんなカパンネッレのキャンティ・クラシコをテイスティング。かなり土の香りが強い。干し草や、やや馬小屋を連想するような香り。しばらくすると、フレッシュベリーや熟したプチトマト、タバコ、ミネラルのニュアンス。フレッシュな果実味・酸味が豊かで、しっかりとしたタンニンも感じる。少し淵を焦がしたフレッシュトマトのピザや、根菜のトマト煮とかに合いそう。

2010年は、サンジョヴェーゼ100%キャンティ・クラシコに切り替えた初ヴィンテージなんだとか(2000年に法律が改正され、サンジョヴェーゼ100%でもキャンティ・クラシコを名乗れるようになりました)。2010年のワインはとてもエレガントでクラシカルな味わい。フルボディに仕上がった2006年や2009年と比較し、2010年はミディアムボディに仕上がったそうです。

また、なぜこのヴィンテージからサンジョヴェーゼ100%にしたのかを、キャンティ・クラシコの今後の展望と共に伺ってみました。マニュエルさんによると、2010年あたりから、ずっと手塩にかけて育ててきたサンジョヴェーゼの木が、年数を重ねてやっと成熟期を迎えたそうです。深く根が根付き始めたサンジョヴェーゼ。今まではミディアムボディの印象でしたが、最近は古木らしい深い味わいを醸し出しているようです。そのため、2009年ヴィンテージまでは、カパンネッレのキャンティ・クラシコはサンジョヴェーゼにカナイオーロやコロリーノをブレンドして造っていましたが、深みを増したサンジョヴェーゼの個性を存分に生かすため、2010年からは100%サンジョヴェーゼに切り替えたそうです。今後数年~10年くらいは、カパンネッレのサンジョヴェーゼにとって変革の時期を迎えると確信してました。あくまでも料理とともにあるワインとして生きるけど、今後は今までのキャンティ・クラシコとは一線を画した、より深い味わいを楽しめるキャンティ・クラシコになるだろうと仰っていました。「サンジョヴェーゼにとってレボリューショナリーな時期に差し掛かったんですね」と伝えると、満面の笑みで「その通り!造り手としても、非常に楽しみな時代に差し掛かっているんだ。この時期にワイン造りに携われて嬉しいよ!」と仰っていました。今後が非常に楽しみです☆

2005 SOLARE
IGTソラーレ。カパンネッレが手掛けるワインの中では、最もエレガントなワイン。キャンティ・クラシコのアロマや特徴に加え、フレンチオーク小樽熟成によるブーケやストラクチャー、深みを楽しめるそうです(キャンティ・クラシコは大樽熟成)。これらの特徴から、「アップグレード版キャンティ・クラシコ」という位置づけなのだとか。

色合いはかなり濃い。まずはミントのようなすがすがしい香りが広がる。その後、成熟したベリー、アイリス、バニラ、葉巻、なめし革、腐葉土、スパイス、コーヒー、上質なバルサミコ酢のブーケがグラスに満ちる。キャンティ・クラシコとは比較にならないくらいの凝縮した果実味が口に広がり、こなれているけどしっかりと主張するタンニン、ワインに溶け込んだ酸味が非常に心地よい。余韻も非常に長く、複雑性に富んでいて、その味わいの深みに驚く。うわー、美味しい!! セパージュは80%サンジョベーゼ、20%マルヴァジーア・ネラ。フレンチオーク小樽熟成のためか、しっかりとした樽香、スパイシーな香り、豊かなタンニンが味わえました☆

そんなソラーレの開発の由来はなかなか面白いものでした。1999年に生産を始めたソラーレ。世界的に有名なレストラン「ジョルジオ・ピンキオーリ」「エノテカ・ピンキオーリ」とともに「ピンキオーリ専用ワイン」として開発・生産したのが始まりだとか。とくにエノテカ・ピンキオーリは、1999年からソラーレを「エノテカ・ピンキオーリ限定ワイン」としてワインリストに掲載していたそうです。そんなソラーレは、トスカーナで一番エレガントなワインとして位置づけられている、と自負していました☆

2008 50&50
アヴィニョネージとのジョイント・ベンチャー「アヴィニョネージ&カパンネッレ」として生産している50&50(チンクァンタ・エ・チンクァンタ)。二つのワイン、二つのワインメーカー、二つのテロワール(ヴィーノ・ノービレ・ディ・モンテプルチアーノとキャンティ・クラシコ)のコラボレーションワイン☆1988年から造られているのですが、オーパスワインに継いで、世界的にインパクトを与えたジョイント・ベンチャーによるワインと位置付けられています。キャンティ・クラシコスタイルではなく、よりインターナショナルな味わいに仕上げられているそうです。

アヴィニョネージのメルローとカパンネッレのサンジョヴェーゼを50/50でブレンドしたスーパートスカーナ。まずは香りを楽しんでみる。うん、妖艶!!メルローの柔らからとしなやかさ。サンジョヴェーゼのミネラルとエレガンス。優しい赤系果実、プラム、ハーブ、少し腐葉土のニュアンスが混ざる黒土の香り。フランボワーズや香水のようなアロマにうっとりする。酸味・果実味・タンニンのバランスが非常によく、余韻が非常に長い。物腰の柔らかな小悪魔のようなイメージ。うーーん、さすがイタリア!艶やかな色気のあるワイン☆世の男性の皆様、このワインは危険ですよ(笑)

ワイナリーの熱い想いを聞いているうちに、ついついワイン買っちゃいました☆本当はもっと買いたかったのですが・・・お財布と相談して我慢・・・。
かなり気に入った2010年シャルドネと、ソラーレのヴィンテージ違い(2004年!)☆ボトルにサインしてもらいつつ、記念写真をパシャリ♪

店員さん、若干ピンボケですよ・・・まぁいっか(笑)
ボトルには「To Amy, Ci VEDIAMO IN ITALIA!」の文字が。See you in Italy! (イタリアでお会いしましょう!)ですと。貰ったパンフレットを見てみると、美しいブドウ畑と綺麗なホテルが設備されているワイナリー。食事はグランマが造っているんだそう。美しい眺望と、本場のマンマの味、カパンネッレのワインを楽しめるのかぁ・・・。いつか行ってみたいです!

そんなカパンネッレのワイン。今回イベントを主催した六本木ヒルズのエノテカさんでも購入できますが、遠方の方はこちらのサイトで購入できますよ☆
(やっぱりショップのほうが品ぞろえは豊富なようです)



すっかりカパンネッレのファンになった日曜日でした!今後ガヤやサッシカイアのイベントも企画してるのだとか・・・。ぜひまた参加したいです!


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2013年10月1日火曜日

週末ワイン会~プレミアムワイン

先週末行ったワイン会。「泡・白編」「各国赤ワイン編」「日本のワイン編」に続き、今回はプレミアムワイン・レポです☆

←2005 CHAMBOLLE-MUSIGNY 1ER CRU "LES HAUTS DOIX"/LUCIEN LE MOINE
フランス・ブルゴーニュ地方の超有名ネゴシアン「ルシアン・ル・モワンヌ」。ブルゴーニュの一流ドメーヌからワインを買い付け、醸造・瓶詰を行っています。各畑のテロワールを深く知り尽くしているオーナーのムニール・サウマ氏。彼の表現する「レ・オー・ドワ」はどんな味わいなんだろう・・・。ウキウキした心を整えつつ、いざ実飲!!
8年熟成を経ているけど、まだまだ若々しい色合いに香り。事前に抜栓して持ってきて下さいましたが、若干まだ硬い印象が残る。ゆっくり時間をかけて飲んでみると、様々な香りがグラスに充満してきた。ベリーやフランボワーズ、ワイルドローズのアロマに、ドライフルーツのニュアンス、深い森、なめし革、上質な紅茶の香りも加わる。ミネラルをたっぷり含む澄んだ泉のような透明感、豊かな果実味と酸味、まだまだしっかりと感じるタンニン。余韻が非常に長く、最後に舌の上にほのかな甘みが広がる。この味わい!!素晴らしいブルゴーニュのピノに共通する特徴。幸せだなぁ・・・。完全に浸って、ニンマリしながらワインに没頭する私。知らない人が見たら、完全に危ない人だよなぁ・・・。

一級畑「レ・オー・ドワ」は、有名な1級畑「レ・ザムルーズ」の北側に位置しています。ジャスパー・モリス曰く、シャンボール村の土壌は、活性石灰岩の占める割合が非常に高いため、ブドウは軽い栄養失調になり、色好きが浅くなり、ワインの色合いはやや淡めに仕上がるのだとか。ジュヴレ・シャンベルタンのような力強さではなく、芳しさが前面に出るワインとなるのが特徴らしいです。確かに今回頂いたワインも、瑞々しくエレガントな香水のような香りでした。出来ればあと10年後にもう一度味わいたいです!

一気に心が癒された後は、いよいよ今回のメイン!

←1983 CH.MARGAUX / MARGAUX
シャトー・マルゴー!言わずと知れたボルドー・マルゴー村にある1級シャトー。以前頂いた97ヴィンテージに続き、なんと今回は83ヴィンテージを味わえるなんて・・・あーなんて幸せ者なんだろう☆
マルゴー村にとって、7・8・90年代では最高評価を得ている1983年ヴィンテージ。今飲み頃を迎えている中では、最高のヴィンテージではないでしょうか。液面の端はオレンジがかっているけど、まだ十分若さを保っている色合い。グラスには熟成香が広がっており、ドライフルーツやドライフラワー、ミント、杉、メントール、腐葉土、葉巻、紅茶の茶葉、バニラ、スパイスなどのアロマが充満している。タンニンは豊かだけど、だいぶこなれておりスムースな口当たりに。果実味もしっかりと感じられ、酸味はキレイにワインに溶け込んでいる。余韻は長く、ややフレッシュな印象を残す。複雑で深い香りと共に、熟成ワイン特有の旨味が舌に広がり、スケールの大きさを感じた。
以前飲んだ97ヴィンテージより15年も古いのに、まだまだ若さを失っていない。いい具合に脂の乗った、若さも保った40代半ばなイメージ。さすがですな。1983マルゴー。まだまだ飲み頃のピークは続きそうです。

シャトー・マルゴーによると、1983年は不思議な年だそう。なぜこれほどの成功を収めたのかは、いまだに謎に包まれていて、人間の英知では計り知れないのだとか。この年のボルドーは、8月に嵐のような雨に見舞われたそうですが、マルゴー村だけはその雨の影響が少なかったそう。1983年ヴィンテージは、クラシックな味わいが特徴で、ようやく飲み頃を迎えたそうです。

いやはや・・・。やっぱりマルゴー、すごいです!

今回のワイン会も、皆様素晴らしいワインを持ち寄って下さり、感謝してもしきれないほどです☆それぞれ個性のあるワインばかりで、十人十色ならぬ「十ワイン十色」でした☆それぞれの土地の旨味、生産者の想い、持ち寄った皆様の想い入れに思い出。改めてワインを好きになる、そんなワイン会でした☆次回開催が待ち遠しいです♪


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